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土佐の神様たちは不思議に明るい。高知県はその神様を喜ばせる祭りが非常に多く、芸能も盛んな土地だと言う。
「土佐のいろんな祭りや芸能に接していると、歌舞伎を生んだ基盤みたいなものが見えてくるんですよ。私はこれが一番嬉しかった。高知に来て、ちょっと人生観が変わったところがあります。」
土佐の祭りは先生も喜ばせたのだった。先生は香川県琴平の生まれの東京育ち。あねご肌でカッコいい。土佐では1年を通して、家の祭りから地域社会の祭りまで大小さまざまな祭りが行なわれていて、ことに地域の氏神様の祭りー神祭(じんさい)には笑いが満ちあふれている。
「人の寄るところに笑いがある。地域社会の基盤がしっかりしているから、本来の笑いがあります。本来の笑いというのは、めでたい笑い。また、みんなで笑うものなのです。『独り笑い』というでしょ、あれは悪人のあるいは秘密の笑い。」
では、なぜ、高知では昔から祭りが盛んに行なわれて来たのか。貧富と祭りの関係は大きく、土佐は貧しいゆえに人の結束力をそこで確認してきたのだろうと先生は分析する。
「たとえば、神祭の担い手が若者である。これは古い日本の伝統です。全国的に廃れていってはいるが、高知はまだ踏ん張っているところがあります。そういう意味では、高知というところはなお近代を拒絶しているところがある。」
だから、民俗芸能を愛する先生にとって、土佐は魅力的な研究フィールドであり続けているのだ。 |
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| 400年前に起源する土佐三大神楽のひとつ高知県池川神楽。大番(だいばん=鬼)の登場で神殿がどっと沸く。 |
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