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第22回日本集団災害医学会総会・学術集会





2017年2月13‐15日、名古屋国際会議場にて、第22回日本集団災害医学会総会・学術集会が開催されました。学会テーマは「これからの減災・克際の姿を求めて」と題され、参加者は約2300名を超える盛会となりました。

今年は、熊本地震・南海トラフ地震を主たる演題とし、熊本地震における災害医療活動の報告や課題、南海トラフ地震にむけた各対策や取り組みなど、多くの発表がありました。

熊本地震においては、私たちDNGL学生も被災地での支援活動を行った経験を振り返りながら、職種や組織の異なる方々がどのような支援活動を行い、何を課題と感じていたかを改めて学ぶ機会となり、南海トラフ地震においても、異なる職種・組織・地域の方々がどのような対策を現在までに取り組まれ、今後どのような展望を持っているか知ることができました。

DNGLからは2名が演題発表を行いました。高知県立大学の3年生が、「南海トラフ地震にむけた防災対策の性別による比較検討」について発表しました。この研究は、昨年度高知県内で行った調査であり、結果考察より来年度こうち男女共同参画センターと協働し、1年間ワークショップを展開することを今後のアクションプランとしました。また東京医科歯科大学の3年生が「東京都千代田区の企業の防災・減災の取り組みと実態と課題」について発表しました。この研究は、首都直下地震の防災・減災対策に関する実態把握調査であり、この結果をもとに今後課題解決にむけ、実践活動や研究を促進し、共助力の向上を目指した対策を行っていきます。

学会に参加して感じたことは、被災地活動や減災活動において、それぞれの現場では多くの実践知が得られており、それらが今後の防災・減災社会につながっていくことを確信する一方で、それらの実践知はまだ体系化しておらず、今後その促進が求められることです。博士課程に所属する私たちもそれらに貢献するべく、実践‐研究‐理論のリンクを常に意識し、今後もさまざまな取組みを行っていきます。




このプログラムは、文部科学省「平成24年度博士課程教育リーディングプログラム」に採択されて実施しています。