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女性防災プロジェクトー災害がおきたとき、活かす私の力ー





 過去の被災後の避難生活では、高齢者・子ども・障がい者・女性など要配慮者へのケア不足やジェンダーに関する問題が多くあげられました。少子高齢化が加速する日本の中で、今後予想されている大規模災害の対策を進めるために、女性の力が必要だと言われています。

 今年度高知県では、こうち男女共同参画センター「ソーレ」(以下ソーレ)が主催し、地域防災について積極的に参画または主導できるような、’女性防災リーダー’を育てることを目的に、「女性防災プロジェクト」が立ち上がりました。このプロジェクトは年6回コースで、ワークショップ形式で進めるものです。高知県立大学のDNGL1期生が、このプロジェクトの企画段階から参画し、数ヶ月にわたりソーレの方たちとワークショップの内容や方法を検討し、参加者のリクルートなどを行いながら準備を進め、開催を迎えることができました。

 第1回目は神原咲子准教授がコーディネーターを、DNGL1期生と4期生が運営のアシスタントを務めました。午前中は、高知県の災害リスクと、なぜ女性の防災参画が必要かについて、高知県危機管理部南海トラフ地震対策課の窪田課長より「南海トラフ地震の被害想定と事前対策について」、減災と男女共同参画 研修推進センター 共同代表の浅野幸子先生より「今こそ、防災に女性のチカラ!〜あなたと家族を守るために〜」についてお話していただきました。

 午後は午前の知識をもとに、始めに全体でグループワークを行い、自分たちが住みたいまちや問題意識について話し合いました。その後、関心をもつ取り組みを各自掲げてもらい、同様の仲間を見つけてグループを編成し、どのような取り組みを行うことができるかグループで議論していただきました。それぞれのグループでは、コミュニティーづくり、避難所の運営管理、避難行動や長期浸水に関する対策、被災後の食事に関するものなどが集約され、各グループ自分たちの被災後を想像しながら、目指す地域社会、今後の取り組みについて活発に意見を出し合っていました。

 第2回以降は今回出たアイディアをさらに具体的に洗練化させていき、実際の取り組みにつなげていく予定です。その中で、参加者が多くのことを学びながら、地域の防災・減災活動に楽しく主体的に取り組むことができるよう、今後もソーレの方たちと継続的に協働していきます。

(報告者:高知県立大学大学院 DNGL1期生 西川愛海)






このプログラムは、文部科学省「平成24年度博士課程教育リーディングプログラム」に採択されて実施しています。