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須崎市立吾桑小学校での防災学習 2019年1月19日



 2019年1月19日に高知県須崎市立吾桑小学校にて、野島(DNGL4回生、杉本(DNGL1回生)、中山教授が昨年に引き続き、防災学習の支援をさせていただきました。

 実施した具体的な内容は、以下の2部です。第1部は導入編として、高知県庁南海トラフ対策課編集の「その日、その時・・・」のDVDを鑑賞した後、ミニレクチャーを通して実際に被災してから避難所での生活までの一連の流れや、避難所で起こりやすいトラブルについて振り返りました。第2部の「支援するということ」では、実際に自分や周りの人が怪我をした時の応急処置として応急処置法および自分達ができる避難所での支援・ケアについてミニレクチャーを行った後、事例を用いて避難所での高齢者へのケアについてロールプレイを用いた演習を行いました。
 
 昨年度は防災学習会として小学5年生、6年生を対象に「人権・いのちの教育参観日」の一環として参加させていただき、応急処置法を行いました。今回は、時系列に沿った形で被災から被災後までのことを想定し一緒に考えることができる内容を再検討しました。実際、震災時には吾桑小学校も避難所として指定されているため、児童の皆さんは支援者になる可能性もあると考え、避難所で困っている高齢者の女性への支援・ケアをロールプレイを用いて行いました。また、応急処置法では、「南海トラフにそなえちょき」を用いて、高知医療センターの医師が実演を行い、その後、日常生活でおこる可能性の高い怪我についても説明し日常生活で使える応急処置法を体験しました。
 
 児童の皆さんや保護者の皆様からは、「改めて災害を考える機会となった」という声や、「命の大切さについて改めて気づかされた」という声をいただき、児童だけでなく保護者の皆様にも災害時の備えや命の大切さを振り返っていただく機会となりました。また、ロールプレイでは難しい問題にメンバー皆で話し合い、解決策を探そうとする姿勢や、困っている人を助けてあげたいという暖かい想いや被災者に寄り添う姿勢にとても感銘を受けました。今回の防災学習会を通して、過疎化が進む地域において若い世代が地域を支え変えていこうとする力の影響力を感じ、また、高齢化が進む社会において若者世代の力を地域での防衛・減災に巻き込んでいく重要性を改めて実感しました。
 
 今回の体験が「これなら自分たちでも災害時にできることがある!」という自信に繋がることができればと期待しております。また、今回は人権・いのちの教育参観日ということで、「命」についても共に考えました。いつくるか分からない災害だからこそ、「今を大切に、全力で生きて」命を繋いでもらいたいと願います。最後になりますが、このような貴重な機会をいただき、ご協力いただきました関係者の皆様にお礼を申しあげます。












このプログラムは、文部科学省「平成24年度博士課程教育リーディングプログラム」に採択されて実施しています。