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日本看護科学学会交流集会報告 ~グローバルリーダーとは?災害看護のグローバルリーダーとは?~





2014年11月29日(土)、30日(日)の2日間、名古屋国際会議場において第34回日本看護科学学会学術集会(鎌倉やよい大会長)が「看護ケア学の構築を目指す―研究成果を臨床へ」のテーマで開催されました。その学会の中で「グローバルリーダーとは?災害看護のグローバルリーダーとは ?」というテーマの交流集会を開催しました。

本学会の特徴は、当該領域に関わる臨床家、研究者、教育者や学生も含めた様々な立場のまさにグローバルな視点が得られる学会ですが、そうした中でも交流集会はこの学会の象徴的なプログラムとも言えます。今回の学会では二日間に合計53という多くの交流集会が行われていました。その数ある交流集会の中で、しかも二日目の朝一番のセッションという条件にもかかわらず、約80名という数多くの方に参加していただき、活発な意見交換がなされました。

まず5大学のプログラム担当者や責任者より、各大学の取り組みが発表されました。東京医科歯科大学 佐々木吉子教授、日本赤十字看護大学 田村由美教授、千葉大学 宮﨑美教授、兵庫県立大学 山本あい子教授、高知県立大学 南裕子学長の順で、それぞれの大学や個人の立場から現在考える「グローバルリーダー、災害看護のグローバルリーダー」についての思いが熱く語られました。

既成概念や小さな枠にとらわれず、常に挑戦し広い視野を持ちながら、世界各地で起こる災害や課題にも真摯に向かい合い、他人事ではなく「自分のこと」として思考する「地球人」としてのリーダーのイメージが浮かび上がってきました。会場からは 「そのようなリーダーを養成するためにどのようなカリキュラムが組まれているのか?」 「そういう自分自身を冷静にみつめる力を看護学ではどのように位置づけているのか?」 「グローバルリーダーとなるとやはり語学の問題は大きいがその問題への対応はどのように考えているのか?」 「むしろ美しく英語を話すことに固執するよりも、単語を並べたシンプルなコミュニケーションでも伝わる経験を後押しする環境創りこそが大切」「グローバルリーダーと災害看護のグローバルリーダーの違いは?」といった質問やご意見を頂きました。

こうした質問に対して5人のプレゼンターと司会の高知県立大学中山洋子教授、野嶋佐由美副学長より、現時点でのDNGLプログラムでの取り組みや試行錯誤しながらもその過程を5大学で共有し学生と共に前に進んでいる現状をお伝えし、貴重な議論の場は終了しました。

http://www.c-linkage.co.jp/jans34/





このプログラムは、文部科学省「平成24年度博士課程教育リーディングプログラム」に採択されて実施しています。