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第3回国連防災世界会議





2015年3月14日~18日の5日間、首脳・閣僚を含む世界187カ国の方々が宮城県仙台市に集結し『第3回国連防災世界会議』が開催されました。この会議では今後に向けた世界の防災戦略について議論を交わし、また会議開催期間中には、様々な団体が主催する防災や復興をテーマとしたシンポジウムや展示会などのパブリック・フォーラムが多数開催されました。

本体会議ではポスト兵庫行動枠組み(HFA:2005-2015)として今後15年間の各国の防災の具体的な行動指針をまとめた「仙台防災枠組み(Sendai Framework for Disaster Risk Reduction 2015-2030) 」と今回の会議の成果をまとめた「仙台宣言(Sendai Decleration)」が採択されました。HFAの10年間で各国の防災に関する取り組みは進む一方で、災害による被害は増大したという現状があり、今後に向けた災害リスクの軽減のために人間中心の予防的アプローチ中心の災害への備えの向上と国際協力に支持される「より良い復興(Build Back Better)」の必要性が改めて認識されました。

私たちDNGL一期生11名も会議開催期間中に各々が関心を持つテーマのシンポジウムやフォーラムに参加することができました。国籍や分野の違う大勢の方々が減災・防災のために日々取り組みを行っていることを改めて知り、その中で私たちは保健医療分野特に看護という専門性をどのように活かし、また発揮していけばいいかを考える機会となりました。

一方、学生セミナーでは国際看護師協会(ICN)のコンサルタント等を担当しておられるLesley Bell先生とセッションを設けることができ、国際看護師協会で働くということについて講義をしていただき、また政策に関われる看護師になるためにはどのような資質やスキルが必要であるかを議論する機会をいただきました。

東日本大震災から早4年が経過し、未だ尚復興に向けた取り組みが続いています。一方でこの会議開催期間中にも大型サイクロンがバヌアツを直撃し多くの被害が出ました。今後も増加が懸念される災害において私たち看護師ができることは何かを考え続け、また実践し、世界に向けても発信していきたいです。

諸澤美穂・西川愛海





このプログラムは、文部科学省「平成24年度博士課程教育リーディングプログラム」に採択されて実施しています。