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【レポート】平成28年高知医療センター・高知県立大学 合同災害訓練





 2016年11月12日、今年で5回目となる高知医療センターと高知県立大学の合同災害訓練が行われました。この訓練の目的は、大規模災害が発生した際に、高知医療センターが基幹災害拠点病院としての機能を果たせるように、来院した軽傷者や帰宅困難者を大学で受け入れるための準備の一貫です。また大学では、避難所の開設や受け入れ、炊き出しなど食糧対応に関する訓練も併せて行いました。

 この訓練では、大学の各学部に役割が課せられており、看護学部では仮設診療所の開設・軽傷者の受け入れや処置、社会福祉学部では避難所開設・避難者の受け入れや対応、健康栄養学部では食糧対応を担っています。継続した訓練により、前年度までに各学部内の機能や役割をある程度担うことができるようになっていました。一方で学部間の連携や訓練のリアリティの不足が課題としてあがっていました。そのため、今年度は5月よりDNGL3年生と社会福祉学部の先生方で毎月ミーティングを行い、どのように訓練を設定していくか、どのように改善していくかを討議してきました。その中で、学部生の災害や訓練参加に対する意識付けを目的とした勉強会を、全学部の1回生対象に行いました。

 高知県立大学は、平成28年度4月より、高知市の指定避難所となったこともあり、今年度の訓練では、発災時の周辺住民の避難を新たに設定し追加しました。また避難所内での要配慮者のスクリーニング、傷病者への対応をどのように行っていくかということについても盛り込みました。

 訓練を振り返って、避難所内の配置や避難者の情報管理などを含めた避難所の運営、要配慮者のスクリーニング方法や対応方法、仮設診療所との情報のやりとりなどが新たな課題としてあがり、今後学部間で連携し改善する必要性を感じました。また、本学には防災や健康支援に関する活動や、池地域をベースに活動を行っている学部のサークルがあるため、学部生との連携も今後の課題であると感じました。来る南海トラフ地震発生時に、高知医療センターのサポートができるように、また市の指定避難所としての役割を果たせるように、今後も継続的な訓練の開催や課題への改善を目指し準備を行っていきたいです。








このプログラムは、文部科学省「平成24年度博士課程教育リーディングプログラム」に採択されて実施しています。