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「メディカルラリー」に医療チームの一員(看護師)として参加しました



 
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高知県四万十市で開催されました「メディカルラリー」に医療チームの一員(看護師)として参加しました。 「メディカルラリー」とは、医師、看護師、救急救命士による混成医療チームが実際に起こりうる仮想現場(シナリオステーション)へ出動して実際に即した活動を行い、チーム間で総合評価を競う真剣な技能コンテストのことです。チームとして参加するチャレンジャーはもちろんのこと、特殊メイクを施した役者として演じる模擬患者も職種や所属を越えた学びを深める実践研修会として全国各地で開催されるようになりました。

今回は、南海トラフ地震に備えて4ヶ所の被災現場を想定したシナリオステーションで、約40人が8チームに分かれ各現場で活動を行いました。15分の制限時間内に情報収集と状況把握を行い、トリアージののちに治療方法や救急搬送の優先順位などを決めていきました。訓練では、震災後に多数傷病者が発生した状況で物資や受け入れ先の病院も限られているなかで、一人でも多くの命を救うために最善の方法を選択し、いかに早く状態を安定化させ病院へと搬送できるかという大きな課題がありました。また、地震直後に余震が続いている現場で、自分達の安全を守りながら治療を続けていく難しさも学びました。そして、何より今回の研修を通して多職種連携の重要性を再認識しました。日常業務の中では、病院施設内での関わりが主となる救急救命士の方々と現場で一つのチームとして活動を共にしました。お互いの役割や立場、能力を見極めながら、役割や権限の委譲を行い現場での活動を円滑に進め、いかに高い救命効果を上げるかという目的を共有しながら活動を行うことの難しさと重要性を学ぶ機会となりました。また、訓練を通して災害時には所属を超えた協力と円滑な連携が必須であり、そのためには日頃からの顔の見える関係が大事であると再認識しました。今後も多職種の方々との訓練を継続し、互いの役割や立場を理解しつつ良好な関係性を構築していきたいと感じました。

今後は、今回の訓練から得られた学びや課題を教訓に、一人ひとりの命と向き合った災害現場での医療活動・看護活動を展開していくことができるよう災害現場での活動を踏まえた訓練を重ねていきたいと思います。最後に、今回の訓練にご協力いただきました皆様に、深くお礼申し上げます。
尚、本研修は高知新聞にも掲載していただきました。




このプログラムは、文部科学省「平成24年度博士課程教育リーディングプログラム」に採択されて実施しています。