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活動報告

急性期病院における認知症ケアチームの取り組み


 私の所属する急性期病院では高齢化が進む社会情勢を反映して、入院患者の約8割が65歳以上を占める状況にあります。急性期病院であるからこそ、急性疾患治療を安全に終え、かつ高齢者がいかに認知・身体機能を低下させずにもとの環境に早く帰られるかという課題から、認知症ケアの重要性が高まっています。そこで、2016年から多職種による認知症ケアチーム(Dr・老人CNS・精神CN/CNS・PT・OT・ST・MSW・Ph)を結成。毎週の認知症ケアラウンドで現場と認知症ケア検討を実施し、BPSDへの対応や予防、身体拘束見直しや退院後の生活調整に取り組むと同時に、ケアの質向上のための研修実施や地域に出向いての認知症理解の啓発活動に取り組んでいます。また精神科リエゾンチームとの協働によりせん妄への対応・予防にも取り組んでいます。
 活動を開始し、入院時からリスクマネジメントし、対象者それぞれのQOLを中心に据えた認知症ケアへの意識は高まってきており、患者・家族・地域資源のニーズに応えられることも少しずつ増えてきていると感じています。今後、活動評価の可視化、メンバー育成を含む活動拡大など、さらなる体制づくりに取り組んでいきたいと考えています。

企画委員:久保博美(近森病院)