災害看護支援ネットワーク研究in高知
■ 研究活動の報告
研究活動の報告 (平成11年度目次)
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平成11年度 研究活動の報告


研究の進め方と協力体制
 高知県職員提案事業が1年間の単年度事業としての性格を持つことにより、平成11年度は「高知県災害看護支援ネットワーク研究」の基盤作りを行う段階として位置づけ、"1"災害時の看護の役割の明確化と、"2"高知県内の看護職の災害看護活動への認識と準備状況を探る、という2つの研究目的を設定し、以下の研究協力体制のもとに活動を開始した。

1.「災害看護支援ネットワーク検討会」の結成
 災害時における看護職の経験や活動の中から学んだノウハウを相互に持ち寄り、災害時の看護職の役割と具体的活動内容を明らかにするために、「災害看護支援ネットワーク検討会」(以下、検討会と略す)を結成した。
 検討会の結成に当たっては、高知県健康福祉部長寿社会政策課・高知県病院局・高知県看護協会・日本赤十字社高知県支部の協力のもとに、県内の6保健所、基幹災害医療センター、地域災害医療センター、高知県看護協会より、それぞれ看護職の代表を推薦してもらい検討会を結成した。保健所と臨床の看護職の職務内容・対象・活動場所が異なるため、保健所看護者と臨床看護者より成る2つの検討会を個別にそれぞれ開催し、必要時、保健所と臨床の看護者より成る合同検討会を開催することにした。
 検討会では、あらかじめ次の2.に示す高知女子大学看護学部災害看護プロジェクトチームにより用意された原案を検討し、意見調整を行った。また検討会のメンバーが所属する各施設では、検討会メンバーが中心になり、その他のスタッフから検討会で決まった調査事項等に関して情報収集してもらい、プロジェクトチームに返してもらった。

2.高知女子大学看護学部災害看護プロジェクトチームの結成
 高知女子大学看護学部災害看護プロジェクトチーム(以下、災害看護プロジェクトチーム)は、高知女子大学看護学部の各看護専門領域の教員12名より結成された。本年度の研究目的を達成するために、本プロジェクトチームは、"1"既存の災害看護活動に関する文献検索、災害看護活動の経験者へのインタビュー等により、災害時の看護の役割と活動内容について抽出を行い、"2"高知県内の看護職の災害看護に対する準備状況と意識を調査する質問用紙を作成し、検討会にて検討を行うための原案とたたき台の作成を行った。原案は検討会にて審議され、あるいは検討会のメンバーの職場に持ち帰り他のスタッフからの情報収集を行った後、再び、プロジェクトチームに返してもらい、それらをまとめるという作業を繰り返し行った。
 平成11年度の研究目的を達成するために、年間を通じて保健所・臨床看護婦の検討会をそれぞれ別個に3回、両者合同の検討会を2回開催した。また災害看護プロジェクトチーム内に、それぞれの目的に応じた複数の作業ワーキンググループを設け、年間計画の推進を図ると共に、定例のミーティングを2週間間隔ベースで開催し作業の全体調整を行った。
災害看護支援ネットワークメンバー →
3.事業担当課(長寿社会政策課)その他の行政機関との連携
 平成11年度高知県職員提案事業「高知県災害看護支援ネットワーク研究」の推進に当たっては、事業担当課である長寿社会政策課の担当者と相互に協議を行いながら協力して事業計画の推進に努めた。長寿社会政策課のメンバーからは、年間延べ8回にわたる検討会への出席と共に、高知県の災害関連資料に関する情報提供や関連部署・機関との調整等、本研究に対する全面的なバックアップと支援の提供があった。
 また長寿社会政策課の紹介により、高知県消防交通安全課の災害担当者の酒井氏から高知県の防災システムについての講義を受け、高知県に発生する虞れのある災害と行政の防災対策の現状と、今後の課題について学ぶ機会を得、その中での看護職の果たす役割について考えることができた。
 次年度以降に高知女子大学看護学部「災害看護支援ネットワーク研究」が目指している、県内の看護職の災害時に備えたネットワーク作りについて示唆を得る目的で、高知県が着手しはじめた「総合防災情報システム」について、高知県情報企画課の担当者より構想計画について説明を受けた。この全体構想の中で平成13年から開発対象システムとなっている「災害医療システム」については、いまだ具体的な計画案として示されていないが、本研究で取り組もうとしている災害時看護支援システムとの関連も深いため、今後の相互の情報交換により、本研究が目指している災害看護支援ネットワークの有効活用と、情報システムの構築のあり方について示唆を得る必要があると考えている。


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