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活動報告

第3回国連防災世界会議パブリック・フォーラムの紹介

第3回国連防災世界会議パブリック・フォーラムの紹介

第3回国連防災世界会議パブリック・フォーラムの紹介

 学会員からの情報発信をしていこう!第2弾です。
 今回は、2014年3月4日から18日まで、宮城県仙台市で開催された第3回国連防災世界会議と日本災害看護学会企画のパブリック・フォーラムについてご紹介します。
 同会議は、国際的な防災戦略について議論する国連主催の会議です。今回、仙台の会議には、187カ国の首脳級らが参加し、国連加盟国の代表者、国連機関、NGOなど6500人以上、さらに関連行事を合わせると総数14万人と、日本で開催する国際会議として過去最大級の会議でした。そのような大規模な会議のパブリックフォ-ラムにおいて、3月15日に日本災害看護学会が企画し、世界災害看護学会(WSDN)・国際看護師協会(ICN)との共催で、シンポジウムが開催されました。テーマは、「Messages to the Next Generation Lessons Learned from Nurses on Disaster around the World(災害支援を行った世界の看護師からの学び―次世代へのメッセージ)」と題し、4名のシンポジストがご講演されました。シンポジウムは、国内外から95名もの方々が参加され、盛況でした。参加者は、看護職者、大学院生や大学教員、近隣住民、そして高校生や大学生もおられました。シンポジウムでは、海外からWHO(世界保健機関)の西太平洋事務局、災害健康危機部門チームリーダーDr Nevio Zagaria氏が、アジア諸国の災害リスクの動向と、WHOのこれまでの健康リスク管理に関する支援活動について、また、国際看護師協会(ICN)のコンサルタントLesley Bell氏が、活動紹介をふまえ、ICNの災害看護コンピテンシーについてご講演されました。国内からは、世界災害看護学会理事長山本あい子先生が、学会組織の活動をふまえ、国際的な学術交流及び共同研究の推進、そして災害看護の分野での知識と実践の体系化の必要性について言及されていました。また、日本災害看護学会の前理事長かつ、本学会会員の南裕子先生は、災害に関する社会背景を振り返り、同学会設立からこれまで先駆的に取り組まれてきた取り組みや、ネットワークの広がりの成果についてご講演されました。全体討議では、災害時のネットワークの重要性はもとより、ネットワーク化が図られた際の活動コンテンツを、明らかにする必要性が示唆されました。効果的に災害看護活動を実践していくために、平時からの健康指標の整備と、情報収集及び共有を促進していくことが合意されました。まだまだお伝えしたいことはたくさんありますが、今回はその一部をご報告させていただきます。この内容については、今後、日本災害看護学会で公表されますので、ぜひご覧ください。開催中は、来日された多くの本体会議参加者が、東日本大震災の復旧活動を視察されていました。これまでの災害の経験と教訓を発信し、蓄積してきた知識や技術を世界の防災・減災対策に役立てていただく機会になったと感じます。
 今年、日本災害看護学会第17回年次大会が、平成27年8月8日、9日に仙台で開催されます。災害でもたらされる健康問題にどのように対応していくか、東日本大震災からの教訓-経験から知の構築へ-」をテーマに多彩なプログラムが企画されています。ぜひ、本学会会員の皆さまも、ご関心のある方はぜひご参加ください。