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活動報告

第26回日本精神保健看護学会学術集会の紹介

第26回日本精神保健看護学会学術集会の紹介

学会員から情報を発信していこう!第9弾です。
 今回は、第26回日本精神保健看護学会学術集会について紹介させていただきます。
 第26回日本精神保健看護学会学術集会は、「こころと身体(からだ)と社会を紡ぐ精神保健看護」をテーマに、2016年7月2日、3日の2日間、琵琶湖のほとりにあるびわ湖ホール、ピアザ淡海にて開催されました。
 基調講演では、高知県立大学学長、そして、高知女子大学看護学会員でもある南裕子先生が、「災害からの復興と心のケア -新たなパラダイムの予知-」というテーマでご講演されました。最近次々と発生している災害において、心のケアを専門とするわれわれに何ができるのか。実践のみならず知識体系の構築など、さまざまな視点から課題を提示した南先生の講演は、様々な場にある看護職の役割を見直し、社会への看護職の貢献を考える機会となりました。
 続いて行われた教育講演は、『おひとりさまの老後』などの著書でも有名な上野千鶴子先生が、「支援職というお仕事」というテーマでご講演されました。「当事者主権」を中核に考え、「支援職そのものが当事者主権を侵す立場に立つのでは?」、「支援とは、問題が起きた後に、それに対処する、いわば際限のない「モグラ叩き」に似ている。だとすれば、その症候の背景にあるものは何なのか、そこにどのような社会変動がかかわるのか、個人ができることと、社会ができることはそれぞれ何なのか…」などと問いを投げかけた講演もとても刺激的なものでした。
 一般演題は、口頭発表113題、ポスター発表63題があり、テーマは、精神科救急・急性期における看護、地域生活支援、家族支援、患者-看護師関係、リエゾン精神看護、看護教育など多岐にわたっていました。高知県立大学の卒業生、修了生の発表もいくつも見ることができました。
 ワークショップは、25題で、いずれも実践的な内容で定員を満たす盛り上がりでした。高知県立大学大学院の修了生7名も「ヘルピングスキル-相談の技術を深める-」と題しワークショップを行いました。“修了生でワークショップを!”という鶴のひと声ではじまったこの企画は今年で4回目。回を重ねるごとに充実していく感じがしています。また、職場や仲間と企画した別のワークショップに参加した高知女子大学看護学会員もいたようです。
 今年の日本精神保健看護学会は、いつも以上に高知女子大学看護学会員の活躍が目立った学会だったように感じています。来年は北海道札幌での開催。更なる高知女子大学看護学会員の活躍を期待しております。