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活動報告

グリーンコールの取り組みについての活動報告

グリーンコールの取り組みについての活動報告

高知医療センター救急外来には、年間約100件の来院時心肺停止の患者さんが救急搬送されてきます。一般的に、救急外来での患者さんの死は予期せぬ死であることが大半を占めており、家族は、十分な予期悲嘆の時間を与えられないまま大切な家族員との別れを突き付けられることになります。家族は大切な家族員との死別後、複雑性悲嘆へ移行する割合は4割を超えています。しかしながら、救急外来では、患者さんへの救命処置が最優先となるため家族への悲嘆ケアは人員的・時間的・環境的制約などから十分に行えない、患者さん・家族との関係性は帰宅をもって途絶えるなどの現状があります。 また、高知県下には、自死遺族のための会(ひだまりの会)はありますが、予期せぬ死を全般的に扱った家族会はありません。したがって、遺族ケアの一環として家族の相談窓口を設け、相談家族の状況に応じた遺族ケアを行っています。この取り組みを当院ではグリーンコールと呼んでいます。具体的には、当院救急外来で亡くなられた患者さんの家族へ帰宅時にグリーンコールに関するパンフレットをお渡ししています。後日、家族が医療者との面談を希望された場合、直接面談を行います。面談において家族が来院時の状況や死因などに関する説明を希望される場合は、再度説明を行わせていただきます。また、面談時の家族の言動から必要に応じ、精神的・心理的介入が行える他院の受診をすすめたり、地域包括支援センター・地域の保健所・高知県立精神保健福祉センターなどと連携を図り継続的な支援を依頼します。
注意)投稿のためパンフレットに記載している連絡先は、削除しています。
投稿者:学会員 岡林志穂さん(高知医療センター)