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Iターン受講者の声

印刷用ページを表示する 掲載日:2016年7月7日更新

訪問看護ステーションのぞみ(四万十市) 中野知美 さん

中野さん

Q.高知県へのIターンのきっかけは?

看護師1年目に阪神大震災に遭遇してから、災害医療に関心を持ち、救命が優先される現場で働いていました。救急車で運ばれてくる患者さんが徐々に回復していく過程で、その方の背景や生活を知る必要性に気付かされました。その後、東日本大震災の支援に関わり、避難所や各戸訪問を経験していく中で、災害における在宅医療の重要性を感じ、生活を支える地域医療を学びたいと思いました。

そんな時、土佐清水市に住んでいる先輩看護師の元を訪れました。そこで出会った景色や食べ物、熱意ある人に魅かれ、「ここで地域医療を学びたい」と思い移住を決めました。

 

Q.高知県の魅力は?

海岸線を車で走るときのきらきらした海や白い波、つき貫けた青い空は飽きることなく感動します。魚はもちろんのこと、たっぷりの太陽と澄んだ水、養分を含んだ土から採れた野菜は安くて新鮮です。自分達で採った山菜を天ぷらにして食べたり、イノシシやシカ、鴨などを知人から頂くこともあります。

高知には、「おきゃく」という文化がありますが、高知の人はお酒の席が好きで、人とのつながりも大切にしているように思います。お酒を介して人との輪がどんどん広がります。仕事でも熱意のある魅力的な人にたくさん会い、志を同じくする仲間も出来ました。

 

Q.訪問看護の面白さ、醍醐味は?

在宅で療養される一人ひとりの方と向き合い、じっくり看護が出来ることです。一人ひとりの望みを知り、いかにその望みに近づけるかを関係者で検討します。出来る方法を考えて提案していくためには、医師の指示を待つだけでなく、今まで看護師として働いてきた知識や技術、経験を総動員して創意工夫することが必要とされます。

難病や終末期の看護、看取り等の場面では看護師自身が自分と向き合わされることもあり、看護師としても人としても成長出来る機会であると感じます。また、物品などが限られる自宅で、あるものを工夫して対処する力は災害医療にも通じると思います。

 

Q.訪問看護スタートアップ研修の良さとは?

高知県の現状と課題、その中での訪問看護の目的や役割を知ることができます。訪問看護師は、在宅医療の中心となり、リーダーシップを発揮して関係者をつなげていく役割や、必要な社会資源を開発していく役割があることを知りました。

また、在宅では個々の看護師が判断し、状況に応じた対応をする必要があるため、より根拠に基づいたケアが求められます。大学講師陣による講義では、「方法」だけでなく基盤となる考え方を学び、グループワークで深めることができます。実習用モデルや実際に在宅で使用している機器を用いての演習は、ポートの穿刺やストーマケアなど具体的な手技を実際に繰り返し行え、納得いくまで練習することが可能です。対応に困難を要した実際の事例についてディスカッションを行い、講師からの助言もあるため、実際の看護の場面でも役立つと感じます。

研修は、訪問看護の経験がなかった私が不安なく現場に臨む助けとなっています。

 

Q.将来について

病気や障がいなどで、今まで通りの生活が難しくなったと感じるようなときに、当たり前にしていた「暮らし」をあきらめないで欲しいと思っています。どこで誰とどのように暮らしたいのか、医療的処置なども生活の中で行えるよう一緒に考えていきたいです。

また、地域の中に住民が自由に集える小さな寄り合いが整備され、そこで看護師として健康チェックや生活のアドバイスなどを他の専門職の方と共に行っていきたいです。住み慣れた地域で暮らし続けるための生きがいづくりや介護予防、宿泊などが出来る拠点づくりが目標です。

 

訪問看護ステーションくぼかわ(四万十町) 木村さなみ さん

木村さん

Q.訪問看護を目指したきっかけは?

学生時代に経験した在宅看護実習で、訪問看護師が1人の患者さんとじっくり関わってケアを行っているのを見せていただきました。その時の患者さんの幸せそうな笑顔がとても印象に残っています。

卒業後は奈良県の急性期病院に勤務しました。激務ではありましたが、治療を経て元気に退院されていく患者さんを見て看護師という仕事にやりがいを感じていました。しかし、高齢患者さんの中には「うちに帰りたい」と泣いて懇願される方もおり、家族の希望や延命治療が最優先されることが多く、そのような状況で自分の役割に葛藤を抱くことが多々ありました。その頃から、“うちに帰りたい”という患者さんの希望を叶えるお手伝いがしたい、という気持ちがあったように思います。

 

Q.なぜ高知県へ?

結婚を期に病院を退職し、主人の仕事の関係で高知県に住むことになりました。私自身は三重県、主人は北海道出身であり、地縁血縁の全くない場所での生活が始まりました。

 

Q.高知県の魅力は?

正直なところ、初めは田舎暮らしや土佐弁になかなか馴染むことができずに辛い時期がありました。けれども、小さい子供を連れて綺麗な海や川で魚や川海老をつかまえたり、満天の星空を見上げたり、採れたての美味しいお野菜を分けてもらったり、漁師さんに釣ったばかりの絶品鰹を食べさせてもらったり、家族でお米作りを始めたり、と豊かな自然の恵みを肌で感じていくうちに、道行く人々と気さくに声をかけ合うのが当たり前になり、いつのまにかじんわりと田舎の良さが心身に沁みて、今ではどっぷりと浸かっています。

 

Q.訪問看護の面白さ、醍醐味は?

ご自宅を訪問している間は、患者さんとその家族のためだけに時間を使うことができるため、じっくりお話を伺い、時間をかけて丁寧にケアをすることができます。そして何よりも自宅におられる患者さんは、自由で生き生きと生活されており、人生の大先輩として、私達の方が元気づけられ励まされます。また、患者さんの自宅へ向かう途中には四季折々の絶景を目にすることができ、その瞬間にますます高知県が好きになります。

訪問看護は、患者さんやその家族の思いや希望に寄り添って、その家族なりの暮らし方を支援していきます。私達が看護を与え続けるのではなく、その家族の良さや力を見つけて伸ばしていく、という点に訪問看護の面白さや難しさがあると思います。

 

Q.訪問看護スタートアップ研修の良さとは?

この研修に参加して私が得た最も大切なものは、それぞれの地域で活躍する訪問看護師の仲間たちです。県外出身の私は、高知県に看護職の横のつながりが全くありませんでした。半年間の研修を通して、様々なグループワークやディスカッションを行い、仕事の悩みや訪問看護師としての思いを涙しながら語り合うこともありました。研修が終わった今でも、みんながそれぞれの地域で活躍していることを誇りに感じ、再会を楽しみにしています。また、ご指導くださった素晴らしい先生方とのつながりもとても心強く感じています。

講義や演習は、訪問看護師として独り立ちするために必要な知識や看護技術が網羅されており、今までの自分の看護を振り返りさらに自信をつけることができたと思います。

 

Q.将来について

がん末期の患者さんでも、退院して自宅に帰るとみるみる元気になり、表情も明るく生き生きとした姿になるのを目にすることがあります。自宅にはその人の居場所があり、役割があり、自由な暮らし方があり、病院とは違いゆったりとした温かい時間が流れています。“家に帰りたい、住み慣れた場所で生活したい”という患者さんの希望に耳を傾け、思いに寄り添い、その人らしい生き方を支えていくことができるよう、今後も訪問看護師として経験を積んで行きたいと思っています。 高知県の豊かな自然や、中山間地域に暮らす温かい人々の中で、看護師としてだけではなく一人の人として成長させてもらいたいと思います。

 

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