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メッセージ

ごあいさつ - 会長

中山 洋子(16期生)

中山 洋子(16期生)  看護学部同窓会は、10年余りを同窓会の発展に多大なご尽力をしてくださった梶原和歌会長(10期生)の退任に伴い、16期生の私が会長を引き継ぐことになりました。
 高知県立大学看護学部は、2011年4月1日に、高知女子大学から校名を変更して男女共学となり、公立大学法人として新しい歩みを始めました。前身は、1952年4月に日本で最初の4年制の看護系大学として開設された高知女子大学家政学部看護学科(1959年4月に家政学部衛生看護学科に改称し、1981年4月に再び家政学部看護学科になる)で、1998年4月には、高知女子大学看護学部となり、同時に大学院看護学研究科(修士課程)が設置されました。大学院修士課程の学生が修了した2010年7月10日に、看護学部同窓会が設立されました。看護学部同窓会を組織した背景には、看護学の発展・確立と看護専門職者となった卒業生の研鑽の場として1976年1月に設立された高知女子大学会をさらに看護学・看護ケアの「知の創造と集積」を推進する学会として発展させていくために、それを支える組織、同窓会が必要であったと思っております。
 開学から70年、先輩たちから脈々と引き継がれてきた「看護学の伝統」には、重いものがあります。私も卒業から50年余りが経ちますが、高知県立大学(高知女子大学)で「看護学を学んだ」ことの重みと誇りは、年月が経つにつれて色鮮やかになっています。とくに阪神淡路大震災、東日本大震災等の大規模災害やCOVID-19のパンデミック、ロシアのウクライナ侵攻のような危機的な状況に直面するたびに、自律した看護専門職の社会的な使命を思い知らされ、なぜ第二次世界大戦後の日本に4年制の看護大学を作ろうとしたのかという先人たちの先見の明に心が打たれます。
 高知女子大学の時代の看護学科(衛生看護学科)は、看護学部となる1998年3月まで1学年20名定員という小規模での大学教育でした。それでも高知県という開かれた気質風土は、全国から学生を募り、卒業生は海外を含めて全国で活躍しています。活動も多様で、そのネットワークは看護専門職として仕事をする者にとっての大事な財産となっています。看護専門職として出発した自分たちのルーツを看護学部の発展に寄与する同窓会として皆様とともに盛り立て、看護を引き継いでいく後輩たちを支えていくことができればと願っています。