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プログラム概要


プロジェクト活動報告

DNGLでは5大学共同で、①シミュレーションコンテンツ②遠隔授業開発③学際連携④産官学連携⑤東北連携⑥国際連携・国際セミナー⑦公開セミナー企画の7つのテーマごとにプロジェクト(PT)を立ち上げ、主担当大学のもとで他の4大学のプロジェクトメンバーが連携しながら活動をすすめています。 本学は②遠隔授業開発と⑦公開セミナー企画の主担当大学として、またプロジェクト毎に学内のメンバーが活動に取り組んでいます。

 


1.シミュレーションコンテンツPT(大川宜容・瓜生浩子)

主に演習で使用する災害に関するシミュレーション方法の検討やコンテンツを開発しています。

・平成24年度の主な活動

simulation 1)シミュレーション教育プログラム開発方法に関する情報収集
①シミュレーションコンテンツ開発プロジェクト開催のセミナーへの参加
「Instructional Designに基づくSimulation Planning」(12月27日)
講師:増山純二氏(日本赤十字九州国際看護大学)
「Simulation-based Curriculum Development for Disaster Response Education」(3月16日)
講師:S. Barry Issenberg氏(University of Miami Gordon Center for Research in Medical Education)

②マイアミ大学ゴードンセンターでの視察研修(1月7日~9日)
シミュレーション教育プログラム開発のプロセスと開発目的に合わせた教材の構築方法、eラーニングを併用した展開方法、シミュレーションコースの具体的な運用と評価について、情報収集を行った。

③おきなわクリニカルシミュレーションセンター( 2月17日)
教育プログラムや教材について情報収集を行ったところ、日本人向けに初めてDMEPコース(Disaster Management & Emergency Preparedness Course)が開催されるとの情報を得て参加することができた。

2)シミュレーション教育コンテンツにおける教育目標の検討
5大学の特徴と本学の強みを踏まえ、本学においてシミュレーション教育コンテンツで焦点とその教育目標について検討した。本学では、組織的な視点から災害現象を捉え、災害時にコマンダーとしての機能を発揮することを目標に災害対応システムを理解し、マネージメント能力を育成するシミュレーション教育コンテンツ開発を目指すこととした。

3)他大学と協働によるシミュレーション教育に関する情報収集
他の4大学と協働してシミュレーション教育を行う環境について情報収集を行った。本学が有するシミュレーション教育の設備・備品のリストを全体会議で示すとともに、他大学で開発されたシミュレーション教育コンテンツが本学でも実施可能にするための環境整備を行った。

4)シミュレーション教育コンテンツ開発プロジェクト全体会議
全体会議は2回開催し、DNGLで育成する7つの能力(①安全保障を理念として活動する②サイクル各局面の事象を判断する③その人らしく健康に生きることを支援する④学際的視点で災害看護学を構築する⑤政策提案に取り組む⑥産官学と連携する⑦制度・システムを変革する)とシミュレーション教育の目標のマトリクスを作成した。シミュレーション教育で育成する能力の全体像を確認、5大学の教育コンテンツに重複の可能性がないかを確認した。

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2.遠隔授業開発PT(山田覚・竹崎久美子・神原咲子・内川洋子)

5大学で行う授業環境を想定し、仮想教室の開発を行っています。

・平成24年度の主な活動

1)遠隔授業方法の検討
関係業者と遠隔授業およびその周辺技術の動向と展望について、聞き取り調査および意見交換を行った。

2)韓国のサイバー大学および監督官庁への聞き取り調査
遠隔授業が進んでいるといわれている韓国のサイバー大学4校と、日本の文科省に相当する韓国教育科学技術部を訪問し、遠隔授業に関する聞き取り調査を行った。(1月14日~15日)
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3)遠隔授業に関するセミナーの開催
①「遠隔授業のUp To Date」(1月25日)
講師:近藤房恵氏(Samuel Merritt University)
②「ソーシャルメディアの知について」(2月18日)
講師:小石裕介氏(Beat Communication)
③「eラーニングにおける遠隔授業の設計と教授方法」(3月27日)
講師:根本淳子氏(熊本大学大学院 社会文化科学研究科 教授システム学専攻)

4)遠隔授業開発プロジェクト全体会議の開催(2月18日)
DNGLでの遠隔授業の基本的な考え方、情報技術を用いた授業、eラーニングや学習管理システムについて議論した。

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3.学際連携PT(藤田佐和・池田光徳・長澤紀美子・大村誠)

DNGLでの学際連携を強化し、学生のインターンシップの在り方や受け入れ先の確保を行っています。

・平成24年度の主な活動

1)「避難所住民のための健康管理システムの構築」に関する備品の調達
生体モニター、パルスオキシメータ、デジタル血圧計、耳式電子体温計、体組成計、睡眠計、皮膚赤外線体温計、活動量計、気管支挿管セット、喉頭鏡セット、ペインライト、実験衣、災害用ヘルメットを調達し、機器の整備を行った。

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4.産官学PT(山田覚・池田光徳・神原咲子・時長美希・大村誠)

行政機関や企業等と協働し災害に関する問題解決に取り組んでいます。また、学生のインターンシップ受け入れ先の開拓を行っています。

・平成24年度の主な活動

1)東日本大震災の教訓を生かす活動
①高知県健康長寿政策課との連携
県保健師による東日本大震災現地支援活動の実態記録の分析結果を参考に、高知県健康長寿政策課が策定した「保健活動ガイドライン」への助言・協力を行った。
②高知県看護協会との連携
県看護協会が推進する「災害看護委員会」に委員として参加し、県内各関係機関へのPRや新たな人材育成、自治体との災害時支援協定に関する対応マニュアルの見直しなどについて検討した。

2)行政機関と連携した人材育成研修
①高知県と協働し6月1日~11月30日に(1)南海地震対策の推進による防災行政の把握(2)政策形成能力の習得(3)地域保健対策推進活動の実践を目標とした研修を実施した。システム思考による災害対策推進、市町村の地域特性を踏まえた災害対策、住民の防災・減災対応力の向上、対策を加速化するための政策提言についての成果を得ることができた。研修を通じ、本学と県との協働関係・ネットワーク構築に貢献することができた。

3)南海地震に向けた災害食の備蓄シミュレーションモデルの構築
住民を対象としたアンケート調査に向け、研究計画の説明を高知市に行った。

4)減災リテラシーを高める研究教育環境の基盤整備
候補先の自治体担当者、通信業者との会合をもち、実行の可能性について検討した。

5)世界災害看護学会への参加
海外での災害看護活動・研究動向の把握を目標に国際学会参加した。実践活動視察を通し多様な見方や解釈について見識を拡げることができた。

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5.東北連携PT(竹崎久美子・畠山卓也・和田安彦)

東日本大震災後の中長期に渡る被災地支援を通じて、災害時のグローバルリーダーおよび災害看護教育の在り方について探求しています。

・平成24年度の主な活動

1)被災地における復興過程と復興を推進する要素に関する検討
町保健師や仮設住宅の支援活動を行う看護職へのインタビューと、被災地域の視察を行った。
2)災害時の水利用と手洗い方法の実験
災害時に有効な上水の確保と効率的な水利用法の検討と節水型の効果的な手洗いの方法について、ATPふき取り検査法等を用いた実験を行った。

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6.国際連携・国際セミナーPT(長澤紀美子・神原咲子)

国際的な連携体制づくりを通じて教育研究環境を整備した。効果的なカリキュラムの開発やグローバルな教育研究基盤を構築するため、災害看護学の国際的なネットワークを広げています。

・平成24年度の主な活動

1)海外大学訪問による情報収集と意見交換
①サバ大学(マレーシア)の訪問(11月24日~27日)
南学長、長澤、島田らがサバ大学を訪問し、DNGLのPR活動と共にフィールドワーク候補地の視察を行った。サバ大学は学部体制が本学と類似しており、災害研究センターも併設している。地域の演習フィールドが豊かにあり、留学生確保や共同研究の可能性が考えられることから今後も連携を深めることとなった。

②ガジャマダ大学、ウダヤナ大学(インドネシア)の訪問(12月24~27日)
神原がガジャマダ大学、ウダヤナ大学を訪問し、DNGLのPR活動と共に留学生確保に関する議論、災害看護に関する講義、フィールドワーク候補地の視察を行った。今後、大学教員に本学を訪問してもらうことが決まった。

③カリフォルニア州立大学サンフランシスコ校、ペンシルバニア大学、ラドガー大学(米国)の訪問(2月10日~17日)
南学長、竹崎、石川らがアメリカの3大学を訪問し、今後の国際セミナー等の実施や共同研究・連携の可能性について意見交換を行った。共同研究や招聘講師の依頼を行い快諾を得ることができた。
Global PT
2)国際会議においてのDNGLのPR活動と推進
①WHOCC会議(神戸)での広報活動(6月30日~7月1日)
DNGLリーフレット配布し、海外参加者にインタビューを行い、教育コンテンツへの示唆を得た。

②世界看護科学学会(イギリス)への参加(8月21~22日)
DNGLの教育課程のポスター発表を行うとともに、グランモーガン大学との科目履修について協議した。またシュミレーションセンターを見学した。

③人間の安全保障学会への参加(9月30日)
発表と共にDNGLのPR活動を行った。

④ EAFONS(タイ)への参加 (2月22日)
DNGLブースを出展するとともに、ミニシンポジウムを開き災害看護グローバルリーダーについて議論を深めた。

⑤その他、国際セミナー参加等による情報収集
日本学術会議「災害復興とリスク対応のための知」(1月17日~18日)、WKCフォーラム「保健・医療危機問題に対する国際協力」(1月18日)に参加し、情報収集を行った。

3)国際教育環境の準備
①Dr. Eileen Clarke氏による講演 (2月12~13日、18日)
教育学博士でありハワイ教育省で教育カリキュラム開発の経験のあるDr. Eileen Clarke氏による3回のセミナーと1回の教育講演を本学で行った。DNGLにおける留学生確保のためのコンサルテーションも行われた。

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7.公開講座セミナー企画(中野綾美・竹崎久美子・神原咲子・畠山卓也)

教員の準備性を高めると共に、学外関係機関へのDNGL周知のため、基盤となる知識について学習する機会を設け公開講座セミナーを企画しています。

・平成24年度の主な活動

本学の特色である「減災」、災害看護の基盤となる「人道支援」、新しく取り組む教育方法である「遠隔授業」、そしてDNGLプログラムのめざすGlobal Leaderを創造するための「Leadership」をあげ、それぞれ外部講師を招いた。
1):「減災とは」(3月14日) 参加人数:35名
テーマ:高知県社会福祉協議会における災害対応への取り組み
講師:間章氏(高知県社会福祉協議会 高知県ボランティア・NPOセンター所長)

2)「人道支援」とは(1月16日)参加人数:60名
テーマ:災害時における人道的危機と支援
講師:原田菜穂子氏(本学DNGL特任助教)

3)「Leadership」とは(国際連携PT共催)
①テーマ:21世紀における成功のためのリーダーシップ(1月18日)参加人数:36人
講師:Dr. Eileen Clarke(元ハワイ州教育委員)
②テーマ:多様性と異文化教育、国際社会に求められる教育法、リーダーシップについて(2月12日、13日) 参加人数:43名
講師:Dr. Eileen Clarke(元ハワイ州教育委員)

4)「遠隔教育」とは(遠隔授業開発PT共催)( 1月25日) 参加者:40人
テーマ:遠隔授業のUp To Date
講師:近藤房恵氏(Samuel Merritt University)、Ted Currern氏(同大学カリキュラムデザイン部門)

5)その他のテーマ(2月15日) 参加人数:17名
テーマ:Drama and Conflict Management in Nursing Education
講師:Margret Lepp( スウェーデンヨーテボリ大学・健康とケア科学研究所教授)

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このプログラムは、文部科学省「平成24年度博士課程教育リーディングプログラム」に採択されて実施しています。