教員紹介
言語文化系
地域文化創造系
飯高伸五 IITAKA, Shingo

【役職】 教授
【専門分野】 文化人類学・民俗学・観光文化論
【研究テーマ】 植民地主義と文化、移民と文化、観光と文化復興。とくにオセアニアのミクロネシア地域における植民地状況下の文化、沖縄移民の文化的創造性などに関する調査研究を実施
【主な担当科目 】 文化人類学、民俗学、観光文化論Ⅰ、観光文化論Ⅱ、観光文化フィールドスタディⅠ、観光文化フィールドスタディⅡ、観光フィールド専門演習Ⅰ、観光フィールド専門演習Ⅱ、観光まちづくり専門演習Ⅰ、観光まちづくり専門演習Ⅱ
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MESSAGE 私は文化人類学を専門として、オセアニア島嶼地域とくにミクロネシアのパラオ共和国でフィールドワークをしています。文化人類学のおもしろさは、人間文化の多様性と普遍性について、書物を通じて学ぶだけでなく、フィールドで出会う具体的な現場から、自分のアタマとカラダを同時に使って考えていくところにあります。文化人類学の現地調査を本格的に実施する場合、最低でも1年以上の長期間にわたり現地滞在することが通常です。私も大学院生時代に、長期間フィールドに滞在し、現地社会の人々と生活をともにしながら調査をしました。調べたことも発見に満ちていましたが、同時に異文化のなかで生活したこと自体が大きな財産となって、こんにち「楽しい生活」が日々送れているように思われます。
文化学部では、文化人類学や民俗学といった基礎的科目のほか、その応用領域として観光文化の学びに関わる科目を担当しています。人間の文化的営みとしての観光について、日常生活ではあまり考えたことがないかもしれませんが、実は非常に奥が深く、おもしろい研究対象です。経験的な事実から文化や観光現象について学んでいくことは、非常に興味深く、学び甲斐があります。学生のみなさんには、是非アクティブに現場から学んでいってもらいたいと思います。
五百蔵高浩 IOROI, Takahiro

【役職】 教授
【専門分野】 英語学(音韻論・形態論・コーパス利用)・英語教育学
【研究テーマ】 英語学の理論研究から得られる知見が、英語習得論研究にどのように応用できるかという点を考えています
【主な担当科目 】 言語教育実践論Ⅰ、言語教育実践論Ⅱ、英語音声学、言語学概論、英語学概論
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MESSAGE 私の専門とする領域は、英語の特質を明らかにする英語学という分野と、英語という外国語の習得と指導を関する様々な側面を考察していく英語教育という分野から成り立っています。基本的には“ことば”についてのあらゆることに興味を持っています。なので、英語に限るということはありません。卒業論文の作成に繋がっていく「課題研究ゼミ」では、“ことば”がキーワードです。それに関連するトピックを掘り下げたいと考えている人は皆歓迎します。ただし、お願いがあります。みなさん、外国語は少なくとも1つは汗をかいてみっちり学習しましょう。そうすると自分の母語もよく見えてきます。比較するという視点も芽生えてきます。その点で言うならば、中学校・高等学校で学んできた英語という言語は、好き・嫌いは別にして、これまで学習した成果として大事にしてほしと思います。やっておけば必ず「若い時にやっててよかった」と思うようになると思います。特に、読むことと書くことをしっかりと伸ばしていきましょう。しっかりとした幹ができれば、枝は自然に伸びてきます。面白いと思うことがあったら、それをとことん探究してみませんか。一緒に学びましょう。
岩倉秀樹 IWAKURA, Hideki

【役職】 教授
【専門分野】 憲法学・アメリカ憲法研究
【研究テーマ】 表現の自由、選挙法
【主な担当科目 】 文化と統治システム、情報化社会と法文化、現代法文化演習Ⅰ、現代法文化演習Ⅱ、生活法文化専門演習Ⅰ、生活法文化専門演習Ⅱ、文化と人権
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MESSAGE 法は、紛争を解決するルールです。社会の中で紛争が発生している場合、法を適用して必ず解決しなければなりませんが、法の意味内容をどのように理解してその紛争を解決すべきかについては、結論を異にする様々な考え方が成り立ちます。一般の人は、法律問題についてすぐ結論を知りたがりますが、法は存在しても、その法の意味内容の理解の仕方にはいくつもの考え方があり、どの考え方を採るかによって結論が違ってきます。もし結論が一義的に決まるのであれば、当事者が裁判まで起こして争うことはないでしょう。
民法が市民と市民との間の紛争を解決するルールであるのに対し、憲法はもっぱら国や公共団体と市民との間の紛争を解決するルールであり、憲法学は、そのような憲法をめぐる紛争を解決するために憲法の規定の意味内容について妥当な考え方を探求する学問です。
高校までは1つの正解を見つけるのが勉強でしたが、大学では1つの事柄についても種々の見解がありうることを意識したうえで学習してほしいと思っています。
宇都宮千穂 UTSUNOMIYA, Chiho

【役職】 教授
【専門分野】 日本経済史・地域経済学
【研究テーマ】 地域における生活空間の形成、企業都市形成論
【主な担当科目 】 地域学概論、地域学実習、文化政策論、地域づくり論、地域づくりフィールドスタディ、地域づくり専門演習、文化学課題研究ゼミナール
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MESSAGE 近現代の地域を、経済史の視点から研究しています。
地域が発展するときは、きっかけがあります。代表的なきっかけは、産業が誘致されることです。このような産業を地域の基幹産業と呼びますが、私の研究は、地域が基幹産業の影響を受けながら形成されていく過程を明らかにするものです。
ですが、私の一番の関心は、実は基幹産業ではなく、その基幹産業の影響をうけながらかたちづくられる「暮らし」です。基幹産業が違えば、働きかたも違い、暮らしかたも違います。例えば、工場で働く人と林業をしている人では、暮らしかたが全然違います。その違いが、地域形成に大きく影響を与え、結果として、地域独自の空間と生活文化をつくりあげていきます。その独自性を発見するのが、とても面白いのです。思わぬところに独自性を発見し、びっくりすることもしばしばです。これら暮らしの特徴は記録し、その特徴が存在する要因も分析する必要があります。こうした調査研究の積み重ねは、地域の社会経済構造をとらえることに役立ち、様々な政策を考えるときの資料になります。
「地域の暮らし」にまつわる研究テーマは、たくさんあります。高知をフィールドに、高知らしい暮らしの文化を一緒に研究しませんか?
大井方子 OI, Masako

【役職】 教授
【専門分野】 労働経済学・計量経済学
【研究テーマ】 技術革新と賃金の関係、女性労働、少子化問題、若年者雇用、地域の雇用などに関する実証研究
【主な担当科目 】 経済学、文化と経済、社会調査論、地域産業論
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MESSAGE 経済学は、産業や市場などにおいて、個々の企業や個人の意思決定がどのように相互に作用しているのか、また、意思決定に何が影響しているのか、そして、人々の幸福度を引き上げるにはどのような政策を取ればいいのかなどを考える学問です。
私は経済学のなかでも、労働経済学を専門としており、その実証研究をしています。つまり、働くということに関して、経済学的に考えるとこういうことが起きているのではないか、と実際のデータを使って示しています。例えば、労働経済学のトピックの一つとして少子化問題があります。子供を産み育てること、仕事と両立させることという意思決定・行動に何がどう影響しているかを、経済学を用いて考え、それをデータで示すということは、エビデンス(証拠)に基づいた政策形成を推進しようという昨今、大きな意味があります。
経済学という道具を用いて社会を見ると、理解が深まり、面白いと思うことが多々あります。データを見ながら一緒に考えることができたら嬉しく思います。
梶原太一 KAJIWARA, Taichi

【役職】 准教授
【専門分野】 企業の分析と評価
【研究テーマ】 投資利益率(ROI)の多様な計算方法、人間の計数能力形成と発達に関する歴史・制度的研究
【主な担当科目 】 ビジネスリテラシー、キャリアデザイン論、キャリア形成論、NPO論、観光企画論、観光まちづくりフィールドスタディⅡ、観光フィールド専門演習Ⅱ、観光まちづくり専門演習Ⅱ
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MESSAGE 学生時代から、企業とは何か、という企業観に興味を持っていました。当時、国内外で大規模な企業不祥事や会社法制の改革があり、企業の統治や所有者の位置づけ、情報開示のあり方に関する議論が盛んになされていたからです。自分なりの企業観を模索する中で、企業は金額として測定可能な資金や目に見える資源だけを社会から調達しているのではなく、目には見えないけれど無形の期待のようなものも社会から集めて成立している存在であると考えるようになりました。
その後、ものごとを数量化して認識するという人間の計数把握能力の形成へと関心を深め、現在は、資源の提供者が期待する「投資の見返り(return on investment)」を数量化する方法とその多様性について考察しています。とりわけ、米国に留学した折に、金銭的利益の獲得を期待する投資ではなく社会的な利益や環境的な利益などの非金銭的な「見返り」を期待する投資家の潮流と、それらの投資の「期待」を抱きとめようとする様々な形態の企業や組織における調達活動の勃興とに魅入られ、日本に帰国後も引き続き、その両者の関係を追っているところです。
これらの研究と並行して、小さな非営利投資ファンドを立ち上げ、より良いお金の使いみちを高知の草の根から作り出す方法も模索してきました。この実践で得られた「見返り」は授業でお伝えします。
金澤俊吾 KANAZAWA, Shungo

【役職】 教授
【専門分野】 英語学
【研究テーマ】 形式と意味との対応関係について 英語における形容詞の意味的特徴について
【主な担当科目 】 英語学概論、英語文法論、英語ライティングⅠ、英語学専門演習Ⅰ、言語学概論
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MESSAGE 高校までの英語を勉強する中で、文法用語は覚えていても、肝心の単語や構文の使い方を覚えられないという経験があると思います。
授業を通じて、英語という言語がもともと持っている性質から、英語の構文の特徴を探っていきます。そして、この英語の特徴は、日常生活において、私たちの物事や場面の捉え方と密接に関わることを学んでいきます。例えば、John gave her an apple.とJohn gave an apple to her.は、学校文法では、相互に書き換えられ、同じ意味を表す構文として扱われます。しかし、実際には、その場面を捉えている人が、何に注意を当てるかによって、使い分けが決められています。
様々な言語現象について「なぜ」という疑問を持ち、それに対する答えを探ることで、言葉の面白さを感じていきましょう。私たち日本語話者であるからこそ気がつく、英語の面白さ、英語を学ぶからこそ気がつく、日本語の面白さに気づくはずです。
文化学部では、英語を学べる、触れられる環境が整っています。英語を学びながら、この一つひとつの「気づき」を大切にし、言語をしっかり観察し、使いこなせる力をつけていきませんか。
菊池直人 KIKUCHI, Naoto

【役職】 教授
【専門分野】 商法(保険法・海商法)
【研究テーマ】 生命保険契約、国際海上物品運送法
【主な担当科目 】 文化と権利、地域社会と法文化、生活と法文化、災害と法、現代法文化演習Ⅰ、現代法文化演習Ⅱ、生活法文化専門演習Ⅰ、生活法文化専門演習Ⅱ
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MESSAGE 私が専門としているのは商法の中の保険法といわれる分野です。私たちは、実にさまざまな危険に晒されながら、日々の生活を送っています。生きていれば病気や怪我は避けられませんし、科学の発達した現代においても、地震や津波などの自然災害を完全に予測・防止することは不可能です。その他にも、交通事故や犯罪等、数え上げればキリがありませんが、このような危険について、私たちはどのような備えをすることができるでしょうか。
危険をそのまま放置せず、分析し、対策することを危機管理(リスクマネジメント)といいます。危ないことをしない、危険を避けるということは最も基本で、最も重要なリスクマネジメントですが、危険を恐れるあまりにあらゆる行動を制限してしまうのでは、日常生活を送ることも困難になってしまいます。人類は、その歴史の中で、様々なリスクマネジメントの仕組みを考えてきましたが、「保険」もまた、この危機管理の一つです。この保険制度、特に、人の命に値段をつける(!)生命保険とは何なのかが、私の最も大きな研究テーマです。
保険の歴史的背景や、類似の制度との比較などを通して、この不思議な保険制度とは何か、迫ってみたいと思います。
白岩英樹 SHIRAIWA, Hideki

【役職】 教授
【専門分野】 他者論、比較文学、比較芸術
【研究テーマ】 近代アメリカ文学における他者関係、表現とケアの問題、翻訳と文化受容
【主な担当科目 】 米文化・文学論、米文化・文学史、異文化理解、英語科教育法、国際文化専門演習、文化学課題研究ゼミナール
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MESSAGE 若い友人たちへのエールを込めて!
Q1.文化学部はどのようなひとに向いていると思いますか?
A1.まず、特定の文化分野に強烈に魅かれているひと。それに加えて、ちょっとでも生きづらいなと感じたり、現行の社会や価値観になにかしらの違和を感じたりしているひとです。生きづらさは皆さんひとり一人に秘められた潜在的な力(ポテンシャル)の現れにほかなりませんし、違和感は社会の別の可能性(オルタナティヴ)を構想し、新たな価値観を創出する強大な推進力になるからです。Q2.文化学部ではどのようことが学べるのですか?
A2.ぼくの専門は詩や小説、写真や彫刻といった芸術分野です。それらはあくまで虚構にすぎません。が、だからこそ現実社会へのカウンターという、もっともラディカルな役割を担うことができるのです。すぐれた作品には、「いま・ここ」とはまったく別の「フレーム」が起爆装置のように組み込まれています。それらを内に取り込むことで、ぼくたちは現実のありようを”one of them”として相対化することができる。別の可能性(オルタナティヴ)の構想と実現という、社会の新たな枠組み形成(リフレーミング)はまさにそこから始まるのです。Q3.受験生へのメッセージをお願いします。
A3.今日、人類は地球規模の災害やパンデミックを経験し、現行の「フレーム」では太刀打ちしようのない危機に見舞われています。そろそろ、「いま・ここ」でしか通用しない価値観から脱け出す好機でしょう。皆さんがわずかなりとも感じている生きづらさや違和は、その時宜を察知している証なのです。人類の遺産たる多種多様な文化をベースに、皆さんと潜在的な力(ポテンシャル)を引き出し養いあい、大胆な新たな枠組み形成(リフレーミング)を試み、それぞれの別の可能性(オルタナティヴ)を創出する。そんな出逢いが実現することを愉しみにしています。
高西成介 TAKANISHI, Seisuke

【役職】 教授
【専門分野】 中国古典文学
【研究テーマ】 六朝唐代の古小説の研究
【主な担当科目 】 中国語基礎Ⅰ、中国語基礎Ⅱ、中国文学史、中国文学講読(散文)、中国文学講読(韻文)、基礎古典、日本文学専門演習Ⅰ、日本文学専門演習Ⅱ
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| 小さいときから不思議な話が大好きでした。枕元にそんな本を置いて、怖くて眠れなくなってしまったこともありました。長ずるにつれ、なぜだかわかりませんが今度は漢文訓読のリズムに惹かれるようになりました。あの端正で雄々しい独特のリズムに惹かれたのかもしれません。そうした病が嵩じて、大学では中国古典文学を学び、なかでも不思議な話が多い小説を専門に研究するようになって、今にいたっています。中国古典文学とのつきあいは、もうすぐ三十年になろうとしています。 こんな長い年月を中国古典文学と向かい合ってきたにも関わらず、まだまだわからないことだらけです。解釈に苦しむこともしばしばです。だけど、不思議と厭くことはありません。今でも、日々新鮮な驚きと興味を持って漢字のみで書かれた文章と格闘しています。 現代社会では、改めて「文学」を学ぶこと、研究することの意味・意義が問い直されています。役に立たない、と一刀両断されることもしばしばです。とはいえ、形のないもの、目に見えないものを取り扱うことのできる数少ない学問分野であり、人間という存在を考える上で欠くことのできない学問、それが「文学」だと私は思っています。また、中国の古典文学を学ぶことは、中国という外国を知ることと同時に、私たち日本人、日本文化を考えることでもあります。何より、そんな理屈を超越して、「文学」は面白い!のです。楽しくまた奥深い中国古典文学を、高知県立大学でみなさんと一緒に学ぶのを楽しみにしています。 |
田中康代 TANAKA,Yasuyo

【役職】 講師
【専門分野】 刑事法、国際人権法
【研究テーマ】 精神障害者の強制入院
【主な担当科目 】 文化と裁判、法学、現代人権論、文化学課題研究ゼミナール
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MESSAGE 国家は刑事法を用いて社会の秩序維持を図ります。刑法は「ある行為をしてはならない」もしくは「ある行為をせよ」という規範を市民に示すことによって市民の法益を守ります。そして、これらの規範に違反したと思われる人物を刑事訴訟法に規定された手続に従って、「捜査→逮捕→取調その他→公訴提起(起訴)→裁判→判決→有罪かつ実刑判決の場合の刑の執行」という過程を経て破られた秩序の回復を行います。このような規範や手続は秩序維持や秩序回復のために用いられるべきものですが、国家権力が濫用し、市民の人権を脅かすという事態が生じる可能性を持つものであることは歴史を振り返ると枚挙に暇がありません。そこで、刑事法の運用を行う国家権力とその運用を監視すべき市民には鋭い人権感覚が要請されます。人権を研究するに当たり、第二次世界大戦後、国際的な人権保障の枠組を無視することはできません。例えば、日本の制度やその運営を日本が批准する人権条約の実施機関である自由権規約人権委員会や女子差別撤廃委員会などで批判されたり、提言を受けたりすることはその一例です。わたしは近代的な人権を生み出したヨーロッパで多くの成果を上げているヨーロッパ人権条約を参考にしながら、日本の刑事司法の在り方を考えていこうとしています。
社会的弱者をどのように処遇するのかはその国の人権水準を考えるうえで大変重要な指標です。ふとしたことがきっかけで精神障害者の処遇に関心を持つようになりました。最初は触法精神障害者の処遇のみに関心がありましたが、現在は自らの意思に沿わない入院を強いられている精神障害者について考えています。「精神障害者」は危険な存在でしょうか。そうだとは思われませんし、統計上もそのようなことを示してはいません。では、何十万人もの人々が入院を強制させられている現行制度は続行すべきでしょうか。そのようなことを考えています。
田中裕也 TANAKA,Yuuya

【役職】 准教授
【専門分野】 日本近代・現代文学
【研究テーマ】 三島由紀夫を中心とした戦後文学、文学理論、検閲研究
【主な担当科目 】 近代文学講読、現代文学講読、日本文学概論、日本文学史(近代)、日本文学専門演習Ⅰ、日本文学専門演習Ⅱ
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MESSAGE 近代文学のテクストは娯楽としてだけではなく、当時の社会背景や文化・思想なども織りこまれています。私たちにとって近代とは比較的近い時代であるのに、既に現在の私たちが忘れてしまった風習や文化などが文学テクストのなかから発見されることもあります。そうした風習や文化などを発見することは、研究上とても意義があることだと言えます。
しかし文学テクストは文化や風習を写し取ると同時に、現実を飛び越えた可能性を描くこともあります(SF小説などが想起しやすいでしょうか)。つまり小説は現実の要素を写し取ると同時に、現実からはみ出た要素も描くのです。そうした現実を飛び越えたものを書くことによって、いったい何を描こうとしたのか。文学はフィクションであるがゆえに容易に現実をも超えてしまうのです(可能世界)。そうした人間の豊かな創造性を理解するのは、文学作品を研究する者にとっての醍醐味の一つだと思います。学生には少しでも文学研究の楽しさが分かってもらえればと思っています。
友原嘉彦 TOMOHARA, Yoshihiko

【役職】 准教授
【専門分野】 観光学(観光地理学、観光社会学)
【研究テーマ】 クリエイティブツーリズム、サードエリアの構築と持続可能性
【主な担当科目 】 観光産業論Ⅰ、観光まちづくり論Ⅰ、観光まちづくりフィールドスタディⅠ、観光フィールド専門演習Ⅱ、観光まちづくり専門演習Ⅰ、観光まちづくり専門演習Ⅱ
| MESSAGE |
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| 先日、すぎやまこういちさんが亡くなったことが報じられましたが、僕が旅に関心を持つようになったきっかけの1つとして、すぎやまさんが音楽を務めたゲーム:ドラゴンクエストシリーズが挙げられると思います。最初にやったのはドラクエ3で、1人で冒険が始まり、酒場で仲間ができます。次の4では旅先で、個性が付加された仲間たちと出会うことになりますね。 割と最近まで、旅、というよりも「観光」(土地の威光を観る)という体で観光地、地域の観光について研究してきました。ドイツ新連邦州の観光の変容、県境を超えた観光連携、鉱工業地域の観光など。でも、こうした「仕掛け」の研究は少し飽きてきました。 そんな折、2012~13年度の死と生の場の研究、2015~17年度に科研費の課題として取り組んだ女性と(/の)観光の研究も活きて、2019年度末よりさくらももこさんを事例として、クリエイティブな人の生き方と場の研究を始めることに。これおもしろいですよ。そしてクリエイティブこそ、今の時代(後期近代)における知識集約型産業の根幹ですしね。アインシュタインも”Phantasie ist wichtiger als alles Wissen”(想像はすべての知識より重要だ)と記してますしね。 想像を持って創造することにかかる旅を豊かにしていくことで、その結果として土地に貢献できるというのが理想ですかね。魂の高揚に、あるいは再帰性に満ちた旅を一緒に研究しましょう。(2021年10月8日) |
鳥飼真人 TORIKAI, Masato

【役職】 教授
【専門分野】 近現代イギリス文学、西洋文学理論
【研究テーマ】 イギリス文学と西洋思想の関係、文学を読むこと=解釈が社会に及ぼす影響
【主な担当科目 】 英文化・文学史、英文化・文学論、国際文化専門演習、異文化理解
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MESSAGE 「文学研究が世界を平和に導く」―何とも大げさなフレーズだと思われるでしょうが、しかしこれは現在、世界の文学研究における最重要課題の一つと考えられています。文学作家が作品を書くということは、その作家がある一定の立場から、ある考えに基づいて作品を書くということを意味します。読者の中には、その立場や考えが理解できない人もいるでしょう。特にその作家とは異なる時代や文化を生きる人々にとってはなおさらのことです。しかしそれらを理解できないまま放っておいたり敵視したりするのではなく、何とか理解しようと努力する時、人(自己)と人(他者)との相互理解、または異文化間の理解への扉が開かれます。このことが、小さいながらも世界平和を実現するための第一歩となります。このように、文学は人と人をつなぐ手段となります。例えば皆さんが現在SNSを通じて人とつながることができるのは、皆さんに文学的センスが備わっているからだと言えるでしょう。また文学は、私たちと私たちを取り巻く世界をつなぐ手段でもあります。すなわちある時代にある地域で書かれた文学作品を読むことで、その時代、その地域で現実に起こっていた(または今起こっている)政治や経済、文化を知ることができるのです。
文学とは現実の世界を知ること、そして世界中の人々をつなぐことを目的とした「実用的」な学問だと私は信じています。イギリス文学はこのような研究の方法や理論を学ぶためにとても重要な役割を果たします。この大学で「実学」としての文学を学んでみませんか。
中瀬将志 NAKASE, Masashi

【役職】 講師
【専門分野】 日本古典文学
【研究テーマ】 平安時代の文学、特に歴史物語の研究
【主な担当科目 】 古典文学講読、日本文学史(古典)
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MESSAGE 日本の古典文学、特に、平安時代の歴史物語を研究対象としています。漢文で記された歴史叙述と、仮名文で記された物語・日記の双方の流れを汲む歴史物語(仮名文の歴史叙述)を、文学史的・文化史的にどのように位置づけることができるか、また、『栄花物語』『大鏡』『今鏡』と書き継がれていく歴史物語の叙述あるいは成立環境が、いかなる関係を切り結んでいるかが現在の課題です。
授業では、歴史物語に限らず、『伊勢物語』『土左日記』『枕草子』『源氏物語』等、様々なジャンルの作品を読んでいきます。中学校や高校の教科書に載っている有名な文章でも、個々の表現が有する思想的・歴史的背景を理解することで、思いがけない読み方ができることを示しつつ、授業に参加している皆さんがどのように読んだかをも問いながら、様々な読みの可能性を探っていくことを目指しています。「古典」ははじめから「古典」だったわけではなく、ある作品が長きにわたって読まれ、評価され、時には利用されることによって「古典」となっていきました。これまでの読みの歴史を継承するとともに批判・更新することで、次代にバトンをつないでいくことの意義や面白さを感じ取ってもらえればと思います。
沼田 真里 NUMATA,Mari

【役職】 准教授
【専門分野】 国語教育学、日本近現代文学
【研究テーマ】 国語教育における生徒の表現活動や相互評価の研究。日本近現代文学における障害や病の描かれ方(正岡子規、森盲天外等)。女性文学研究
【主な担当科目 】 国語科教育法、国語教育学講読、日本語学専門演習、教育実習、教職実践演習、日本語教育概論、日本語Ⅰ
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MESSAGE 「古池や蛙飛びこむ水の音」--とても有名な俳句ですが、この蛙は何匹でしょうか?
「おかしなことをきくなあ、一匹にきまってるでしょ」と思った人もいるかもしれません。面白いもので、中学生でも高校生でも、授業で教えなくてもたいてい一匹と答えます。でも、実はこれは当たり前じゃないんです。この俳句を英語に翻訳するとなると、何匹か明確にしないと伝わらないんだそうですよ。そんなお話をすると、たいていの生徒が「へえ~」と感心してくれます。国語って、こんな単純な「へえ~」という発見から始まります。そこから日本の言語文化の「話す」「聞く」「書く」「読む」について考え、学んでいくものなんですよね。
こんな小咄は尽きないのですが、私の研究テーマは、生徒が楽しみながら主体的に学べる国語科教育です。この「へえ~」という驚きや発見を大切にしながら、生徒自身が問いを立て、考え、表現していく授業づくりを目指しています。昨今の国語教育では、講義形式のみではなく、ICTをはじめとする多様な方法やツールを用いた新しい教育法が開発されています。国語教育で有名な大村はま先生は「教師とは、研究しつづける人です。」と述べられました。私も学生の皆さんと一緒に、これからの国語教育の未来を考えながら研究し続けたいと思っています。国語教職を目指している方、国語教育に興味がある方、そして「国語って面白そう!」と思った方、ぜひ一緒に学びましょう!
吐合 大祐 HAKIAI, Daisuke

【役職】 講師
【専門分野】 政治学(政治過程論・行政学・公共政策論)
【研究テーマ】 地方政治における政策形成メカニズム、地方議会議員(都道府県議会議員)の行動分析、政策形成における都道府県の役割、国会議員の選挙戦略と議会内行動の関係
【主な担当科目 】 政治学、地域分析論、地方自治論、地域づくり専門演習、文化学課題研究ゼミナール
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MESSAGE 私の専門分野は政治学で、これまで主に「地方自治体における政策決定メカニズム」を対象とする研究に取り組んできました。選挙公報や議会活動などの公開データを分析しながら、政治家たちの考えや戦略をどうやって見出すことができるのか。そして政治家たちの考えや戦略は、私たちの政策にどう影響をもたらすのか。データ分析だけでなく、議員への聞き取り調査や歴史的資料にも活用しながら、研究活動に取り組んできました。
私が研究対象とする政策(Public Policy:公共政策とも呼ぶ)には、地域に住む人々は当然のこと、我々が選び出した政治家、政策を動かす立場の公務員・地域団体の人々、政策を考える有識者の人々の意見、そして地域社会や経済などコミュニティに携わる多様な人々の「利益」「信念」「アイデア」が色濃く反映されます。
一見すると、政治学講座は、文化学部の中でも「すわりの悪い」分野かもしれませんが、決して無縁ではありません。政策が生み出す社会現象が文化に及ぼす影響は極めで大きいからです。政策はどのように作り上げられるのか。政策は人々の暮らしや動向にいかなる影響を及ぼすのか。自治体間で異なる政策が生まれるのはなぜか。政策活動はどのように進められ、社会での運用を経てどう変貌を遂げていくのか。
これからの社会や生活を考えるにあたって、政治や政策の存在を無視して議論することは不可能です。「実証的な視点を用いて、世の中の動きや変化を理解する」ことを皆さんとともに目指していきたいと思います。
橋尾直和 HASHIO, Naokazu

【役職】 教授
【専門分野】 日本語学・社会言語学
【研究テーマ】 近地域言語(土佐ことば)の文化環境言語学的研究 東アジアにおける琉球・アイヌ・ヤマトの比較・対照文化言語学的研究
【主な担当科目 】 日本語学概論、域学共生フィールドワーク、日本語史、日本語学講読、日本語音声学・音韻論、日本語学専門演習、地域文化資源論、文化学課題研究ゼミナール
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MESSAGE 日本語学研究室の演習では、地域言語を「文化環境」との関わりの中で調査研究することを目標として、フィールドワークによって得られた言語資料を基に、発表と討論を行っています。演習の内容は、たとえば、最近話題になっている「若者語」の実態調査を行い、社会言語学の視点から分析し、調査結果について発表したり、物部川や四万十川流域圏の民俗語彙、民具の方言呼称、民話などについて、文化環境言語学の視点から調査・分析し、発表しています。
4回生の卒業研究の調査内容についても、演習の発表と討論の中に盛り込んでいますので、先輩の研究について直に触れることができます。日本語諸方言の意味論的研究、方言モダリティの語用論的研究、土佐ことばの文化言語学的研究、言語とジェンダーに関する社会言語学的研究、若者語に関する社会言語学的研究など、テーマは多岐にわたっています。
私たちと一緒に、日本語を探検しましょう!!
濵田愛 HAMADA, Megumi

【役職】 講師
【専門分野】 都市計画、都市デザイン、まちづくり
【研究テーマ】 都市・地域の生業と都市空間の関係、及びそれらを支える制度
【主な担当科目 】 地域文化論、文化政策論、地域づくりフィールドスタディ
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MESSAGE 私たちが暮らしている身近な都市や地域の空間は、歴史や人々の活動、制度によって形成され、支えられています。
私はその中でも、生活と生業の関係性、特に都市において消費される「もの」の「生産・製造」、及びその「流通」を支える仕組みや、そのプロセスにより形成される都市空間の特徴について、調べています。何かを創り出し、製造するという機能は、分業化が進んだ現代の私たちの生活においては、消費や雇用の観点から欠かせない都市機能である一方で、生活空間とは切り離されている場合も多く、その都市空間における位置づけが重要です。
それぞれの場所にそれぞれの生活やルールが存在し、都市や地域を学ぶことは、様々な人々の暮らしを知り、体験させてもらうと同時に、自分のこれまでの都市や地域、文化の経験を相対化して再認識する機会にもなります。皆さんと一緒に、地域に向き合い、考えていけたらと思います。
三浦要一 MIURA, Yoichi

【役職】 教授(学部長)
【専門分野】 日本建築史・都市史
【研究テーマ】 歴史的建造物の保護と活用、伝統的集落・町並みの保存と生活空間計画、日本の都市空間に関する住居史的・都市史的研究
【主な担当科目 】 住文化論、景観文化論、観光文化フィールドスタディⅠ、観光文化フィールドスタディⅡ、観光フィールド専門演習Ⅰ、観光フィールド専門演習Ⅱ、観光まちづくり論Ⅱ、観光まちづくり専門演習Ⅰ、観光まちづくり専門演習Ⅱ、観光文化論Ⅰ
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MESSAGE 日本建築史・都市史を専攻し、文化財建造物の調査研究を主におこなっています。
寺院建築は近代の文化財修理をテーマに、国宝の豊楽寺薬師堂(大豊町)、重要文化財の竹林寺本堂(高知市)と国分寺金堂(南国市)を調査し、竹林寺客殿【高知県保護有形文化財】の重要文化財指定をめざす共同研究に参加しています。近代建築では、登録有形文化財に登録された奈半利町内の住宅や近代化遺産、安田町内の旧市川医院と旧柏原家住宅の調査を担当しました。室戸市吉良川町伝統的建造物群保存地区の町並み修復、四万十川流域の文化的景観、佐川町の歴史的風致維持向上計画に関わり、植木枝盛旧邸書斎を高知市立自由民権記念館へ移築・復原する調査研究を実施しました。いずれも文化財建造物に関するものではありますが、次代へ伝えるための意義ある研究であり、それを「文化」と考えています。
現在、「お城下の県大」という地の利を得て、高知城の城郭建築の復元、城下町の近代化などのフィールド調査を実施し、歴史的都市空間を活かしたまちづくりに関する研究を構想しており、これも「文化」と考えています。学生には、歴史ある建物の見方と調べ方を学び、建物を通してその時代が理解できるようになり、名建築を活かしたまちづくりのアイデアが浮かぶようになって欲しいと考えています。
向井真樹子 MUKAI, Makiko

【役職】 准教授
【専門分野】 理論言語学・応用言語学・外国語教育(日本語・英語)
【研究テーマ】 日本語、英語、北欧諸言語、ロマンス諸言語の複合語の成り立ち方、文法、形態、意味
【主な担当科目 】 日本語Ⅱ、言語学概論、比較言語研究、対照言語学、英語スピーキングⅠ、英語学専門演習Ⅱ、言語教育実践論Ⅱ
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MESSAGE ことばから世界を発見する?
文化学部では、多くのことを学びながら最終的に自分の調べたいテーマを絞っていくという、深くも幅広い視野で勉強をすることができる本当に恵まれた環境が整っています。
私のゼミでは、主に言葉について研究をします。その発端は、私自身が13歳の時から17年間イギリスに父の転勤で引っ越し、住んでいた時にことばほど大事なものはないと実感したからです。今でも自分自身、教えながら毎日が発見です。
日本語だけではなく、英語、デンマーク語、ノールウェイ語、スウェーデン語が私の専門なので、様々な言語を見、結局自分が興味を持っている言語はどういう言語なのかということを考えるのが目的です。一つの言語をみるだけではわからないようなことが、比較することでみえてきます。
今まで当たり前だと思っていた自分のことばが、新鮮にみえてきます。私自身、今2歳の子供がいますが、彼にとっては毎日が新しい発見のようで、毎日、必ず1つの単語をぽろっと発します。みなさんも自分が子供の時をお母さん、お父さんに聞いてみてください。そうすると、当たり前としてできていることができなかった、新しい発見をしていたことを教えてくれるはずです。そのように、みなさんもことばだけではなく、自分の周りのことに改めて気付いてみる、意識してみると新しい世界が開けるかもしれません。
ヨース・ジョエル JOOS, Joel

【役職】 教授
【専門分野】 日本史・特に日本思想史・日本文化史
【研究テーマ】 近代歴史学、近代思想において、「自由」などの西洋的と思われる思想が、いかにして日本に入ってきたか、土着的な伝統とどのようにして結びつき、日本思想の一つになったか。
【主な担当科目 】 国際日本学Ⅰ、国際日本学Ⅱ、日本思想史、日本文化論
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MESSAGE 大学で学ぶとは、大きく学ぶことです。大きく学ぶのには、手足を大きく広げて、大の字になって、未知の領域に飛び込む勇気が必要です。また、文化学部で学ぶのには、「大」から「文」へと、深呼吸をして肺を空気で満たすのと同じ様に、様々な分野から知見と視点を吸収して知識を取り入れることが肝心です。
文化学部では、教職免許を除いて、一定の職に直結する資格を取得することが目標とされていませんが、〈特技〉を身に付けることは、けっして不可能ではありません。それどころか、確実に出来ます。それは、あらゆる文化の根拠にある〈言葉〉という特技です。色々な科目が提供される文化学部では、多種多様な考え方と社会観に接して、それらを消化し、再び表現する訓練を繰り返します。言葉を型どおりに並べるだけでは済まない、創造的な眼差しが求められます。このように、一つの狭い分野や窮屈な専門用語に縛られず、視野の広さを確保し、言葉の真意を嗅ぎ取る感受性が芽生える学習環境を用意してくれるのが、文化学部です。
道があるから人が歩く、のではなく、人が歩くから道がある、という発想をもとに、大きな学びに挑戦していただきたい。

