インテンシブコース

平成28年 第2回がん高度実践看護師WG講演会

テーマ がん患者の治療・療養・生活過程を支える高度な看護実践の展開
~在宅がん医療と高度な看護実践~
講演者・内容 ■ 日髙 千陽 先生
  岡山大学病院総合患者支援センター 医療ソーシャルワーカー
  「がん患者の在宅移行支援に活用できる社会資源や制度」
  -医療ソーシャルワーカーに学ぶ-

■ 弘末 美佐 先生
  特定医療法人久会 図南病院  がん看護専門看護師
    「医療機関でのがん患者の在宅移行支援の実際」-臨床看護実践を通して-

■ 渡辺 友規 先生
  社会福祉法人広島YMCA福祉会 YMCA訪問看護ステーション・ピース
  がん看護専門看護師
  「在宅で療養生活を送るがん患者の支援の実際」-訪問看護実践を通して-
日時 2016年12月17日(土)13:00~17:00
場所 岡山コンベンションセンター 3階コンベンションホール
参加者 262名
平成24年度からスタートしたがん高度実践看護師WG講演会では、ケアとキュアの統合を根幹に5年間の全体テーマを「がん患者の治療・療養・生活過程を支える高度な看護実践の展開」とし、開催してきました。
最終年度の平成28年は「在宅がん医療と高度な看護実践」をテーマに、医療ソーシャルワーカー、がん看護専門看護師の3人の方を講師としてお招きし、最後の講演会を開催しました。
  • 総合司会:齊田先生(山口大学)
  • 【総合司会:齊田先生(山口大学)】
  • 主催者:藤田先生(高知県立大学)の挨拶
  • 【主催者:藤田先生(高知県立大学)の挨拶】
  • 司会:藤田先生・雄西先生(徳島大学)
  • 【司会:藤田先生・宮下先生(広島大学)】
  • 講師:日髙 千陽 先生
  • 【講師:日髙 千陽先生】
日髙先生のご講演では、大学病院のがん相談支援センターでのカウンセリングや病院の相談窓口の役割についてご説明いただき、がん患者・ご家族の入院から退院に至るまでの継続的な療養生活における支援内容、医療ソーシャルワーカーの役割や活動の実際について理解を深めることができました。また、医療ソーシャルワーカーとして、「クライエントを1人の生活者として捉える」ために、思いや課題を共有し、生活を総合的に捉え“その人らしく”生きられるようチームで協働しながら支援していく医療ソーシャルワーカーの役割の重要性ついて改めて考えることができました。
  • 講師:弘末 美佐 OCNS
  • 【講師:弘末 美佐 OCNS】
  • 講師:渡辺 友規 OCNS
  • 【講師:渡辺 友規 OCNS】
弘末OCNSのご講演では、看護師として、がん患者や家族にとって療養の場が変わることの意味を汲み取り、何を大切にしたいと思っているのか、質の高い緩和ケアを提供するために、目標設定を行い意向のズレがないようにコーディネートしていく重要性について理解することができました。また、事例を通して、根拠に基づいた詳細な看護実践のプロセスを伺うことで、在宅移行支援に活用できるスキルや工夫について理解が深まり、今後のがん患者・家族の支援において還元できる貴重な学びを得ることができました。
渡辺OCNSのご講演では、訪問看護師として、病態を把握し今後の変化を予測しながら、最期の療養の場の意思決定や家族の身体的・心理的負担の緩和に努め、がん患者・家族との関係性構築を大切にしながら看護を行う必要性について学びを深めることができました。また、在宅で療養しているがん患者の支援の実際について、経験を踏まえ具体的に紹介していただき、今後の看護実践に活用できる有益な学びを得ることができました。渡辺OCNSの講演は、在宅で療養生活を送る個々の事例に丁寧に取り組まれアウトカムを蓄積してこられた事が伝わってくる貴重な内容でした。
3人のご講演を通して、患者・家族の意向に沿った円滑な在宅への移行を進めていくために、社会資源の知識を活用し、病院、在宅、両方の視点を持ち合わせながら支援を行うことが、看護師の役割として重要であることを再確認することができました。
  • 会場の様子
  • 【会場の様子】
今回も、中四国全域から262名もの方にご参加いただき、とても充実した会となりました。3人の講演は具体的な事例を踏まえた内容であり、参加者は、明日からの看護実践に多くの示唆を得ることができました。会場では、講師の先生の話を熱心に聞く参加者の姿が多く見られ、看護職の在宅がん医療に対する興味、関心の高さを実感することができました。
最終年度の講演会を盛会に終えることができました。この5年間、がん患者・家族の支援に関心の高い多くの専門職の皆様にご参加いただき、本当にありがとうございました。
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