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在宅看護学(令和4年度)

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ページID:0027442 更新日:2023年4月3日更新 印刷ページ表示

ケア検討会

令和4年度 第2回在宅看護学領域ケア検討会

日時:令和4年2月16日(木)18:30~20:30
場所:オンライン開催
参加者:訪問看護師4名、病院勤務看護師3名、 慢性疾患看護専門看護師1名、社会福祉士1名
大学院生1名、教員4名 合計14名

今回は、積極的ながん治療を中断して在宅療養の継続を希望する療養者と、同居する夫や県外在住の娘はそれぞれに自身の慢性疾患をもつ事例でした。終末期にある療養者は、これからのことを家族に相談しないと話しており、一方で、治療を懇願する娘との間で家族関係に軋轢が生じている状況が示されました。初回の訪問看護をはじめとして在宅ケアチームが療養者と家族の望むACPの在り方にどのように関わることができるかを多機関、多職種で検討しました。


参加者からは、療養者の検査データや身体機能から今後、急速に病状が進行することが予測され、療養者の意思を汲み取ることが困難となること、家族員それぞれの言動の背景には病気の捉え、家族の関係性の中で読み取られる現状認識があることを共有しました。そのため、アセスメントでは、療養者とその家族の言動から、家族員それぞれの病気の捉え、今後の生活への希望・期待を推察しました。また、参加者からの終末期にある療養者と家族へのケア経験も踏まえて、今回の事例にも活用できるアセスメントの視点を共有しました。アセスメントを行っていく中で、療養者と家族員それぞれに病状や治療の捉えに相違が生じている可能性があり、家族員の病気の捉え、今後の生活への希望・期待を初回の訪問またはできるだけ早い時期に把握して現状を掴むことが優先度の高いケアとして見出されました。このようケアは、訪問時に本人や家族と対話の積み重ねていくことで真意が捉えられることも共有しました。


今回の事例のACPにおいては、これまでに培われてきた家族の関係性、終末期という時間的な制約もあり、家族がすべてに合意した共同意思決定を目指すことは、現実的ではないことが共有されました。したがって、ACPを通して、家族員の現状理解を深め、見通しがもてるように関わることが妥当との見解で一致しました。その中で、ケアチームのそれぞれの職種が、家族で互いの真意に触れるきっかけを作り、分かち合える内容を含めた意思決定を支えていく方向性が見出されました。
今後も在宅看護学領域ではケア検討会を行っていきますので、在宅看護に興味関心のある方のご参加をお待ちしています。
 

ケア検討会の様子

 


在宅看護学領域ケア検討会

日時:令和4年11月18日18時30分~20時30分
場所:Web開催
参加者:訪問看護ステーション勤務者5名(看護師4名(うち専門看護師3名)、理学療法士1名)・大学院生(在宅看護学領域)1名・教員4名 合計9名


 今回は、COPD(慢性閉塞性呼吸器疾患)で在宅酸素療法を行っている療養者の事例をもとに、ライフスタイルの尊重と安全な生活環境の確保について検討を行いました。
 COPDは罹患率が高い疾患で、病気が進行すると酸素療法の適応となります。在宅で酸素療法を行う方も多く、病状に合わせた生活の変容とともに、酸素ボンベや機器の取り扱いの修得、火気の管理などが必要となります。今回の参加者も実際の訪問の中で生活管理が困難なケースに対応した経験があり、それを活かしながらの検討会となりました。


 まず、参加者で一致したのは、一方的な生活指導ではなく、本人の生活変容のタイミングを重視することでした。そのために、進行性疾患の病状や自覚症状を知ること、「改善すべきこと」にばかり注目するのではなく、「できていること、本人の工夫」にも目を向けること、本人・家族との関係性を深め、維持すること、本人が生活を変えようと思えるように、あきらめずに関わり続けることなどの方策を共有しました。
病状悪化や火事の危険も伴う行動については、看護師だけでなく、医師や理学療法士、家族と一緒にチームとして取り組むことで、安全確保だけでなく、本人の危険性の認識や生活変容の意識づけにつながることを話し合いました。今回、看護師だけでなく、理学療法士の方の参加もあり、職種の違いから見える違いなどを共有することができました。


 また、療養経過や生活を知ることは、本人が生活上で大切にしていることを知る機会でもあり、今後の療養生活について、ACP(人生の最終段階の医療やケアについて、本人家族等や医療・ケアチームと事前に話し合うプロセス)まで含めた情報収集の機会と捉えることができるとの意見もありました。在宅療養を支えるものとして、自宅での生活が療養者本人、ご家族にとって望ましいものになるように、たくさんの視点を得ることができた機会となりました。
 今回、Webでの検討会で県内外からご参加いただきました。看護職以外の参加もあり、有意義な時間がもてましたことに感謝いたします。
 次回は、2023年2月16日(木曜日)18時30分~の開催を予定しております。皆様の参加をお待ちしております。

 

在宅看護学領域ケア検討会の様子

 


在宅看護領域修了生交流会

日 時:令和4年8月26日(金曜日)18時30分~20時30分
場 所:Web会議システムZoom
参加者:在宅看護領域修了生4名 博士前期課程学生2名 教員5名 計11名参加


 在宅看護領域では、リカレント教育の一環として「修了生交流会」を開催しました。Web開催で高知県外からも参加があり、訪問看護ステーションや病院の地域連携室、教育機関と様々な場で働く方々で交流を図ることができました。それぞれが近況報告を行い、現在力を入れていることや得意分野を明確にした上で、困りごとの相談や今後の方向性などを話し合うことができました。
 特に、現在新型コロナウイルス第7波であることから、それぞれの病院や訪問看護ステーション、地域の特徴を踏まえながら、在宅療養中のコロナ患者さんを訪問する場合の感染対策の実際や退院支援の方法、医師や保健所、地域との連携について話し合いました。また「療養者さんだけでなく、自分自身を感染から守ることの大切さ」を確認しあいました。


 さらに、訪問看護ステーションでの新卒看護師受け入れやキャリア支援について相談がありました。当大学健康長寿センターで行っている「訪問看護師スタートアップ研修」や、実際に訪問看護ステーションで受けたキャリア支援をもとに「新人の不安の軽減」「働き続けたいと思える環境づくり」「地域の医療機関、教育機関との連携」など話し合いました。


 それぞれが置かれている立場や環境、利用できる社会資源などの強みを活かしながら、困りごとを解決したり、新しいことに取り組むためのヒントを得る機会となりました。
 在宅看護領域では、11月17日(木曜日)・2月16日(木曜日)にケア検討会を予定しています。
皆様のご参加をお待ちしております。​

 

在宅看護学領域ケア検討会の様子

 


お問い合わせ:
森下安子研究室 Tel&Fax 088-847-8709 e-mail myasuko@cc.u-kochi.ac.jp
e-mail送信時には@は@に変換をお願いします


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