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老人看護学(令和5年度)

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ページID:0029647 更新日:2023年12月13日更新 印刷ページ表示

リカレント教育

日 時:令和5年12月1日(金曜日) 18時30分~20時20分

場 所:Web開催(ZOOM)

参加者:7名

 

 2023年度第1回老人看護学領域リカレント教育を開催いたしました。修了生から、最近・この1年の活動状況、チャレンジし始めてみていることや課題などについて、個々に話題提供をいただきました。

 認知症ケアの推進に関する専従看護師として、多職種で活動にとりくんだり、院内教育や高齢患者を対象とした院内デイを開催したり、専門看護師として組織横断的活動の機会を増やしたり、また新たに立ち上がった倫理コンサルテーションチームでの活動などが紹介されました。

 スタッフ教育においては、認知症や高齢者の身体的特徴などに関する看護師の知識と実践を分かりやすく解説することなどのニーズは高く、個人、組織への地道な活動を継続していくことの必要性を再認識することができました。教育的な役割は組織内にとどまらず、組織外からも依頼があるようでした。

 この他、近隣の関係機関(高齢者施設)との連携を深めるための活動についても共有されました。

 今後も、定期的にそれぞれの活動や近況を共有しあうと共に、修了生には大学で行っている研究的な取り組みにも参画してもらい、入院する高齢患者さんに対する質の高い看護援助の普及をはかる活動に繋げることが確認されました。

 

ケア検討会

 

日 時:令和5年11月14日(火曜日) 18時30分~20時00分

場 所:Web開催

参加者:10名

 

 令和5年度第2回老人看護領域ケア検討会を開催しました。本検討会では、大学院修了生を含む、地域の看護職の方々がWeb上で集まり、1事例についてディスカッションを深めました。

 事例は、癌の食道浸潤により食道が閉塞し、嘔吐を繰り返すため、入院してきた終末期の高齢がん患者で、点滴等で体力も回復してきたことから、本人が再び自宅に退院することを希望された事例でした。終末期のがん高齢者が希望する「一時的にでも自宅に帰りたい」という思いと、自宅退院(自宅での看取り)は受け入れできないという家族に対して、どのような看護支援や地域との連携が大切かということが話し合われました。

 まずこの事例では、本人の病状が次第に悪化する中、なぜ家族が「自宅退院を受け入れできない」と考えているのかその理由が見いだせず、本人の「一時的にでも自宅に帰りたい」という思いとの狭間で支援に苦慮していました。意見交換では、家族から聞かれていた「もう自分ができることがなくなった」ということばから、「家族もこれまで自宅で一生懸命お世話をしてきたが、それが限界と思うようになったのではないか」「今後の自宅退院の話の前に、まずそこを労い、何が一番大変だったのかについて聞いてみても良かったのではないか」などの意見が出されました。

 一方、自宅退院の準備を進める中で、ご本人の状態が悪化し、医療者間でも「誰のための退院なのか」という倫理的な疑問の投げかけがあった事例でした。

 この事例では、結果的に退院する前に亡くなりましたが、本人と家族の最期の会話(電話)を看護師が仲介したことで、「帰っておいで」と家族がいってあげられたことは、本人にとっても、また家族にとっても大きな救いになったのではないかという話になりました。

 また、食道閉塞があっても経口摂取に生きがいを感じる患者には、嚥下はせず咀嚼だけを楽しむ方法なども、共有されました。

 他にも、自宅退院に向けて、病院の看護職だけでなく訪問看護との連携や制度上の支援の限界や課題についても話し合われました。限られた時間のなかで自宅退院した後の緊急時の対応などの体制などについても重要であることが共有されました。

 今回の事例から、終末期における一時自宅退院支援においては、誰にどの時点で支援が必要だったのか、医療者間でも支援の準備について認識の差があること、制度における支援の限界を把握することが重要であること、病院内から自宅療養に向けた連携の在り方など、地域包括ケアを支える看護について改めて重要性を再確認しました。参加者の方からは、他部署との協力のみならず、高齢ご夫婦(家族)の思いや関係性、歩まれてきた歴史を理解する大切さも勉強になった、などご意見をいただきました。

 ご参加くださいました皆さま、ありがとうございました。

 


日 時:令和5年6月13日(火曜日) 18時30分~20時00分

場 所:Web開催

参加者:9名

 

 令和5年度第1回老人看護領域ケア検討会を開催しました。「改めて考えよう看・看連携」をテーマに、大学院修了生を含む、地域の看護職の方がWeb上で集まり、2事例についてディスカッションを深めました。

 まず、オムツ外しへの対応が必要な高齢者事例について紹介がありました。高齢者がオムツを外すことに対して、つなぎ服の着用という選択をするのではなく、高齢者とのコミュニケーションのとり方や生活パターンをスタッフ間で情報共有すること、またオムツ外しの原因を検討することが大切であることが話し合われました。さらに、夜間の状況をアセスメントし睡眠薬の調整や定期的な声かけにより排泄パターンを捉えることについても話し合われました。病棟内のケアの工夫や職種間での連携、ケアを統一していくことについても意見交換がなされ、スタッフ間で共有し継続していくことが重要であることも共有されました。

高齢者の排泄ケアの課題はその背景に、身体的・精神的・環境的な要因が関係しているため原因を広く検討し、まず施設内の看護職同士がスタッフ間でケアを共有し適切なアプローチをすることが重要であることも共有されました。

 次に、退院後も尿道留置カテーテルでの持続的導尿が必要となったひとり暮らし高齢者事例について紹介がありました。病院から自宅に帰る際の尿道留置カテーテル(以下、カテーテル)の管理やケアについてディスカッションがされました。入院中のカテーテル管理を自宅でも継続できるのか、送る側(病院)として、何を送り先に伝えるべきか、ひとり暮らし高齢者に関わる専門職の連携としてどのように気づきを共有したらよいのか等について意見交換がされました。まず、退院後もカテーテルでの持続的導尿が必要な高齢患者に対し、カテーテル管理におけるセルフケア能力をアセスメントすること、カテーテルは抜去できるのかを検討することが大切であることについて話し合いました。また、ひとり暮らし高齢者が自宅に帰っても管理できる方法はあるのか、管理できるようにサポートする専門職連携についても話し合いました。さらに看看連携のみならず、福祉、保健、社会関係など幅広く連携し気づきを共有するしくみづくりが大切であることが共有されました。

 退院に向けてひとり暮らし高齢者が自宅で生活を継続できるように入院時からの施設内連携、施設間連携を実施し、個別的なケアの工夫についても共有できるような在宅でのケアを具現化していくことが今後必要であることも確認されました。

 今回の事例から、ケアの工夫や共有方法、施設内から自宅療養に向けた施設間連携の在り方など、地域包括ケアを支える看看連携体制について改めて重要性を再確認しました。11月もケア検討会を開催いたします。皆さまのご参加をお待ちしております。

 


お問い合わせ:
竹崎研究室 Tel&Fax 088-847-8705 e-mail takezaki★cc.u-kochi.ac.jp
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