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クリティカルケア看護学(令和6年度)

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ページID:0033632 更新日:2024年6月27日更新 印刷ページ表示

ケア検討会

第1回クリティカルケア看護学領域ケア検討会(2回/年)

テーマ:救急・集中治療領域における緩和ケア
日 時:令和6年6月11日(火曜日) 18時30分~20時00分
場 所:高知県立大学(C310) ハイブリッド開催
参加者:32名(オンライン5名、会場27名)

事 例:
 70歳代の男性。胸背部痛により緊急搬送されStanford A型の急性大動脈解離の診断にて緊急手術を受けICU管理となった。手術後はせん妄症状を認め身体拘束をされていた。術後4日目に一般病棟に転出した。

内 容:
 まず、事例を読んで不明点などの確認を行い事例について共通理解をはかりました。その後、①患者がどのような体験をしているか、②限られた状況の中で看護師としてどのようなことを考えてかかわるか、の視点で小グループにより検討をすすめました。
 ①については、緊急入院・緊急手術のため準備性がないことによる混乱、現状について詳しい説明がなされていないこと、現実認識ができていないことによる不安や恐怖、コロナ禍による面会制限によって家族のサポートが得られないことによる孤独感、医療者への不信感などを抱いている可能性、術後の痛みに加えせん妄、身体拘束による苦痛等の意見があがりました。
 ②については、患者の現状認識の確認を丁寧に行い、患者の思いを積極的に理解しようとする姿勢が重要である点、患者の病状や治療経過から身体的苦痛が強い状況が推察されるため、十分な疼痛コントロールを行う必要性、日中マンパワーが確保できる際には身体拘束をできるだけ解除し、苦痛を感じる時間を減らす工夫が大切といった意見が出ました。また、せん妄からの早期離脱に向けたケアとして、薬剤の調整などを行い、昼夜のリズムを整えることに加え、家族の面会の機会を調整する必要性、せん妄ケアチームの介入などについて検討しました。
 最後に、神家助教より「集中治療後症候群(post intensive care syndrome:PICS)予防に向けた看護師の思考と実践」というテーマでミニレクチャーを行いました。クリティカルな状況においても苦痛を緩和し、患者の体験を理解しながら関わることが早期回復への第一歩であり、PICSやICU再入室の予防につながることを再認識しました。また、ICUから転出先へケアを継続するためには、身体機能、認知機能、精神障害の視点で評価し申し送ることが重要であり、現状の課題でもあることについて理解を深めました。

ケア検討会の様子


 

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大川研究室 Tel&Fax 088-847-8703 e-mail okawa★cc.u-kochi.ac.jp
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