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平成24年度(2012年度)留学報告2 (エルムズ大学)

ページID:0000231 更新日:2015年2月1日更新 印刷ページ表示

留学(研修)レポート

留学最終報告書 (Elms College)

文化学部4回生
光井綾

 私は平成24年の9月1日から高知県立大学と提携校であるエルムズ大学に留学させていただきました。約10ヶ月間のアメリカでの生活を振り返ると大変な時期もありましたが、それ以上に楽しい思い出がたくさんで、今は充実感に満ち溢れています。ここで、あちらでの学校生活や休暇中の生活を紹介したいと思います。

 秋学期はESLという英語の授業を2つとりました。これは英語が第一言語ではない人向けのクラスです。クラスメートは、プエルトリコ、ベトナム、ネパール、ベラルーシなどからの留学生や家族と移住してきた学生たちでした。また初級の社会学と美術、1st year seminerという大学1年生が受講必須の講義を取りました。その 1st year seminarではアメリカの社会問題をいくつか取り上げてディスカッションをしたりプレゼンテーションをしたりしました。特に、学生たちは大統領選が控えていたため政治についても学びました。1年生なので17,18歳の学生がほとんどでしたが、自分の意見をしっかりと持っていて感心するばかりでした。最初は先生やクラスメートの英語のスピードに追い付いていけず、授業内容をかみ砕くのに苦労しました。

 春学期も先学期同様、ESLを2つ、彫刻美術とヨガと Human Behavior という人間行動科学の授業をとりました。ヨガは実践だけでなくヨガ哲学も学びました。またヨガは週2回、朝8時からの授業で、気持ちが明るくほがらかになり、その日は充実した一日を過ごすことができた気がします。Human Behavior のクラスはディスカッションがとても多く、授業のテーマによっては、私が中心になって話をすることもありました。例えば日本の若者のひきこもりについて話をしました。とても緊張しましたが、人前で意見を言える度胸がつくいい経験になりました。2学期目ともなると授業内容も大まかには理解できるようになり英語力の進歩を感じることができました。

 次に、学校以外の生活と旅行の一部を紹介します。

 10月のハロウィンでは、大学の近所で幼い子ども達に紛れて、Trick-or-Treating をしました。仮装をして家々を周り沢山のキャンディをもらって童心に返った気分でした。6週間もあったクリスマス休暇には、前半はコネチカット州の親友の家にお邪魔しました。クリスマスショッピング(大量!)をしたり、カラフルなカップケーキを焼いたりとゆったりした日々を楽しみました。休暇の後半はNYCの友達のアパートに滞在させてもらいました。朝はハーレム地区の教会にゴスペルを聴きに行き、昼は美術館巡りをし、夜はブロードウェイのミュージカルを見に行ったりしていました。NYCは何度行っても決して飽きない魅力的な街です。

 1月の半ばには、首都であるワシントンDCへオバマ大統領の就任式典を見に行きました。歴史的な瞬間を目の当たりにし涙がでそうなほど心が震えました。政治についてもっと関心を持とうと思ったことと、アメリカに来れたよろこびを強く感じたことを覚えています。

 それから、アメリカに滞在中の最後にNYCを訪れたときには、ホステルという集団宿泊施設に寝泊まりをしました。世界各国の旅人との出会いがあり、晩御飯を共にしたり、地下鉄を使って出かけたりしました。一緒に時間を楽しみたいという気持ちがあれば、たとえお互いに英語が完璧ではなくとも、言語の壁は越えられると思います。素敵な経験となりました。  この10カ月間で得られたことの一つは、気の遣い方、丁寧さの概念の違いに気付いたことです。日本人の丁寧さの概念は、アメリカ人にとっては理解しがたいことがほとんどでした。日本では、周りの空気を読んで、自分の言動を少々抑えたりします。しかしアメリカでは、周りの空気を読む前に、自分の考えをはっきりとぶつけて、相手にわかってもらおうと主張することが大切です。最初はこのような文化に自分を適応させる事は難しく、自分の受け身な姿勢を変えることができませんでした。けれども、春学期ごろからは次第に自信がつき、言いたいことが言えるようになり、自分らしさを表現できるようになりました。すると自然と友達とも仲が深まり、より一層生活を楽しむことができるようになりました。エルムズ大学の友達に“Now you are so Americanized!”と、称賛する意味を込めて言ってもらえた時は本当に嬉しかったです。  また、アメリカ人とはいってもアイルランド系、ポーランド系、ベトナム系、アフリカ系などと様々な家族背景をもっている友達たちと時間を過ごしたので、宗教や文化の違いに着目するようになり寛容的な態度が見につきました。  今回の留学では、生涯付き合っていくであろう友達に恵まれました。そう感じられるのも高知県立大学とエルムズ大学が長い間友好関係を築いているからであり、個人的に留学を通して支えてくれた家族と友達、そして両大学の関係者の皆さまのお陰です。関わっていただいたすべての方々に感謝しています。これらの経験すべてを、これからの人生に生かしたいと思っています。

研修の画像
オバマ大統領就任演説の時、
ワシントンDCで
研修の画像
クリスマス休暇中、ホームステイ先で
焼いたカップケーキ
研修の画像
所属していたインターナショナルクラブの
メンバーの一部と