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高知大学を代表機関として、高知県立大学などの学術機関、株式会社Psychic VR Labなどの企業、室戸市、高知県が科学技術振興機構 (JST) の「共創の場形成支援プログラム (COI-NEXT)」に共同提案した『SAWACHI型健康社会共創拠点』 が、「地域共創分野 (育成型)」に採択されました。高知大学 医学部が高知市内中心部に設置したオープンイノベーション拠点MEDiと室戸市を舞台に、アカデミア・企業の最新の知を結集してデジタル治療薬などを中心とした研究開発を推進し、健康社会の実現に向けた地域の課題解決に取り組みます。
【野嶋学長のコメント】
高知県立大学は、―大学が地域を変える。地域が大学を変える。―という域学共生の理念のもと、ともに、教え合い、学び合い、育ち合いながら、地域を歩み続けてまいりました。高知県の地域の再生と活性化を実現したいという想いを込めた言葉で、地「域」と大「学」が「共」に「生」きていくという考え方です。
本学の考え方は、「地域の共創の場を形成する」プロジェクトと、価値観を共有しており、高知県立大学としてもお力添えができればと考えております。
本拠点では、「デジタル治療薬×室戸 → SAWACHIパーク ―― 「知」が隆起するまち」をビジョンに掲げ、「デジタル治療薬」開発を突破口とした健康社会の共創を目指します。ビジョンの実現に向け、「地域レジリエントなプライマリケア・エコシステムの構築」「新しいヘルスケア・低侵襲検診システムの実現」「流行の兆しを掴む感染症警戒システムの構築」の3点をターゲットに設定し、産学官共創による社会実装に向けた研究開発を実施します。
高知大学を中心とした「地域アカデミアの知」と、HealthTech系スタートアップなど「失敗を恐れない挑戦者」を、高知大学 医学部オープンイノベーション拠点MEDi, 同 室戸サテライト, VRサテライトから成る地域共創実践の場である「SAWACHIパーク」に結集し、少子高齢化が著しい地域における健康生活の維持を実現します。
また、本拠点の取り組みを通じて、「世界一健康づくりの楽しいまち」づくりを推進する室戸市にHealthTech企業を集積するなど、「学び続け、働き続けられる」地域の形成を目指します。高知県は、室戸市での取り組みを先行事例として、県内の他の自治体への実装支援や国内外など県外への「室戸・高知発の健康社会モデル」の普及に協力します。
本事業期間では、こうした構想を実現する上で特に重要度の高い研究開発課題を優先して実施するともに、安全・安心な社会の実現に繋がる技術について、社会実装の可能性や市場性を検証します。また、高知県の産学官が協力して、持続可能な地域共創の場の整備に取り組みます。