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職位 | 准教授 | |
役職 | ||
所属 | 文化学部 文化学科 | |
教員紹介 | 私が専門としているのは商法の中の保険法といわれる分野です。私たちは、実にさまざまな危険に晒されながら、日々の生活を送っています。生きていれば病気や怪我は避けられませんし、科学の発達した現代においても、地震や津波などの自然災害を完全に予測・防止することは不可能です。その他にも、交通事故や犯罪等、数え上げればキリがありませんが、このような危険について、私たちはどのような備えをすることができるでしょうか。 危険をそのまま放置せず、分析し、対策することを危機管理(リスクマネジメント)といいます。危ないことをしない、危険を避けるということは最も基本で、最も重要なリスクマネジメントですが、危険を恐れるあまりにあらゆる行動を制限してしまうのでは、日常生活を送ることも困難になってしまいます。人類は、その歴史の中で、様々なリスクマネジメントの仕組みを考えてきましたが、「保険」もまた、この危機管理の一つです。この保険制度、特に、人の命に値段をつける(!)生命保険とは何なのかが、私の最も大きな研究テーマです。 保険の歴史的背景や、類似の制度との比較などを通して、この不思議な保険制度とは何か、迫ってみたいと思います。 |
学位 | 修士(法学) |
学歴・職歴 |
【学歴】 【職歴】 |
専門分野 | 商法(保険法、海商法) |
所属学会 |
日本保険学会 |
・生命保険契約における被保険者の地位
・生命保険契約と被保険利益
・地域社会における事業承継
・消費者教育
生命保険契約において、被保険者の意思をどのように扱うべきなのかについて検討している。私的自治の原則の下では、契約当事者は当事者間の合意に拘束されるが、他人の生命の保険契約では、被保険者同意なしには、契約は有効とならない。しかし、一旦なした同意については、被保険者が同意をなした場合から状況が変化したとしても、保険法は容易に撤回を認めない。そこで、被保険者こそが実質的な契約の決定権者であることを、比較法的・立法史的に明らかにし、被保険者の同意の撤回問題について解決を見出そうと考えている。
私法一般、消費者教育
商法 保険法 海商法 会社法 消費者法 企業と法 事業承継 消費者教育
・菊池 直人:「被保険者同意と意思確認―インターネットを介した生命保険契約を中心に―」、『文化論叢』第9号、pp. 61-70 (2021)
・菊池 直人:「新型コロナウイルス感染症拡大にともなう企業の電子契約化と課題について-電子署名法における電子署名を中心として―」、『文化論叢』第9号、pp. 71-82 (2021)
・菊池 直人:「台湾保険法の動向—モラル・ハザード防止規定を中心に」、『産大法学』53巻3・4号、pp. 513-532 (2020)
・菊池 直人(高知県立大学文化学部 編):「いろは丸と海難審判」、pp. 327-337、『大学的高知ガイド』、昭和堂、京都 (2019)
・小林 直三、根岸 忠、菊池 直人 編:『法と持続可能な社会の構築』、p. 274、新日本法規出版、愛知(2017)
・菊池 直人:「私的生活保障と地域社会」、小林 直三、根岸 忠、薄井 信行 編、『地域に関する法的研究』、pp. 117-144、新日本法規出版、愛知(2015)
・研究課題:生命保険契約における被保険者の地位についての比較法的研究
研究種目:基盤研究(C)
研究期間:2015年4月 – 2019年3月
代表者 :菊池 直人 高知県立大学 文化学部 准教授
・2020年- 高知県公文書管理委員会委員
・2019年- 高知県公文書開示審査会委員
・2016年- 土佐市情報公開・個人情報保護審査会会長
・2016年- 土佐市個人情報保護運営審議会委員
・2016年- 高知工業高等専門学校非常勤講師
・2015年- 高知県消費生活審議会委員
・2014年- 高知県消防学校非常勤講師
・2014年- 高知市消費生活審議会委員
・2011年-2015年 高知工科大学非常勤講師
・2015年 「消費者のための契約の話」、本山町教育委員会主催公開講座
・2015年 「知って安心!保険のマメ知識」、須崎市生涯大学講座