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【開催報告】連続講座「地域共生社会を支援する」第1回(令和5年12月15日)
本学は、「高知型地域共生社会」を支援する取り組みの一環として、地域共生社会を推進する方々を講師に招き、高知県内外の先進的な取り組みについて幅広い層の方々に知っていただくことを目的に、全3回の連続講座を企画しました。県全体でもそれぞれの地域でも、専門職やサービス資源の限界が見える中、本学は、これまであまり意識されてこなかった、地域にある資源や地域の持つ力に注目し、それらの実効性を科学的に検証・評価していく試みをスタートさせました。
高知県立大学連続講座「地域共生社会を支援する」第1回(令和5年12月15日)
令和5年12月15日、永国寺キャンパスにて連続講座「地域共生社会を支援する」の第1回講座を開催しました。
第1部「自然に健康になれるまちづくり」では、千葉大学予防医学センター・社会予防医学研究部門・教授で『⻑生きできる町』などの著書がある近藤克則先生を講師にお招きし、「自然に健康になれるまちづくり」と題した基調講演を行っていただきました。
近藤先生は、健康政策が個人を対象とした介護予防の取り組みから地域の社会環境全体を変えるアプローチへとシフトしていることを、さまざまなデータに基づき説明されました。そして、ご自身が取り組まれている「地域を見える化する」地域診断を活用した健康まちづくりについてご紹介いただきました。自治体との連携事例に着目し、地域づくりによって社会参加が増え、健康指標の値が向上したケースを解説してくださいました。
「地域を変えるには、5年から10年は時間がかかることを覚悟しなければ」と念押しされたうえで、「データによって効果を明らかにすれば、「官」「学」だけでなく、⺠間や産業界も参入しやすくなり、他部門連携による健康⻑寿のまちづくりが進めやすくなる」と強調されました。
第2部のシンポジウム「産官学⺠連携による健康まちづくり」では、高知県 子ども・福祉政策部 地域福祉政策課 地域共生社会室の渡邊健室⻑、高知市 健康福祉部 地域共生社会推進課の山下隆文課⻑補佐、特定非営利活動法人ふくしねっと CoCoてらすの⻄本久美香事務局⻑と速川志保事務局次⻑の3組に、行政やNPOの取り組みについてご報告いただきました。
最後は、本学の矢吹知之社会福祉学部准教授による進行のもと、パネルディスカッションが行われました。発表者全員に登壇いただき、県立の大学として高知県立大学が高知県の地域共生社会推進にどのような役割を期待するかについて意見交換が行われました。
ご来場いただいた方々に心よりお礼申し上げます。
当日の様子
学長挨拶
第1部 基調講演「自然に健康になれるまちづくり」
近藤 克則 先生(千葉大学予防医学センター・社会予防医学研究部門・教授)
第2部 シンポジウム「産官学民連携による健康まちづくり」
事例発表① 渡邊 健 室長(高知県 子ども・福祉政策部 地域福祉政策課 地域共生社会室)
事例発表② 山下 隆文 課長補佐(高知市 健康福祉部 地域共生社会推進課)
事例発表③ 西本 久美香 事務局長(特定非営利活動法人ふくしねっとCoCoてらす)
速川 志保 事務局次長(特定非営利活動法人ふくしねっとCoCoてらす)
意見交換会
※第1回講座の詳細はこちらをご覧ください。