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高知県立大学10年戦略 ―UoK Vision 2033―

ページID:0031727 更新日:2024年2月5日更新 印刷ページ表示

はじめに

学長写真

 高知県立大学の始まりは1945年の高知県立女子医学専門学校の発足に遡ります。その後、前身となる高知県立高知女子大学は「平和と文化の発展を支える女性の育成」を掲げて、高知県民の生活や文化の向上、疾病予防や健康保持に貢献するために、家政学部と文学部が設置されました。中でも、1952年に全国初となる4年制の看護学科が家政学部に設置されました。その後、日本は高度経済成長期に入り、国民生活が豊かになるにつれて、国民の高等教育への期待の高まりや進学率の向上を背景に、新設大学や新設学部が全国で次々と設置されてきました。高知県立大学でも新しい学部や研究科の設置や組織改編などを経て、文化学部・看護学部・社会福祉学部・健康栄養学部の4学部と看護学研究科・人間生活学研究科の2研究科を有する大学へ発展し、2011年男女共学の高知県立大学へと転換しました。設立当初の伝統を受け継ぎ、時と共に変わりゆく社会環境と国民のニーズに応えるべく、新たな挑戦と変革を経験して、今日に至っております。

 昨年、旭川市立大学が全国で100校目の公立大学として発足し、高等教育機関としての公立大学はその設立意義や存続のミッションなどを意識して大学運営にあたることが求められるようになりました。その背景には、地球温暖化に伴う人の患う疾病構造の変化や食糧問題、多様化する国際社会や広がる社会格差への対応、地震などの自然災害と向き合う日本社会の課題など、深刻な社会情勢の変化があります。また、わが国特有の事情の中でも少子高齢化に伴う18歳人口の減少などには強い危機感を抱いております。さらに、追い打ちをかけるように、コロナ禍による影響が大学運営を困難なものにしてきました。大学における対面教育や実習、地域活動への参加や住民とのコミュニケーションにおいて、大いに修正と工夫を迫られるものでした。しかしながら、このような厳しい社会状況にあっても、本学は今まで培ってきた公立大学としての強みを活かし、本学での学びと成長によって得られた経験値や社会に出てからの優位性を、自信を持って、高知県をはじめ全国に対して発信・展開していくことが肝要であり、そのためにも教職員がより一層連携していく必要があります。

 そこで、この度、本学が取り組んでいく方向性として「UoK Vision 2033」をまとめました。本ビジョンは、今後10年先を見据えた本学の挑戦です。まず、健康・医療・福祉・教育に携わる人材の育成の強化と県・市町村・各種団体・県民との連携・ネットワークの深化を図ることで、本学の強みを増幅し、さらに、先端的なIT・デジタル技術の利活用、関係法規などの順守、社会規範の尊重、公正な評価と運営を行うことで、本学の弱点を克服します。そのためにも、経営戦略・IT・広報の課題を重点項目として優先的に取り組んでまいります。

 本ビジョンを実現するためには、今後、10年にわたる不断の取り組みが必要となります。広く県民の皆様、自治体や国などの公的機関、産業界・経済界、同窓生を含む本学関係者の方々には、本学の挑戦への決意をご理解いただき、一層のご支援とご協力を賜りますようお願い申し上げます。​

UoK Vision 2033
~今後10年間で高知県立大学が目指す姿~

戦略1
学びの多様性を通じた「自己実現」に向けたキャンパス

四年間の学生生活の中で、多様な学問の学びと多様な交流ができる環境を提供し、アイデンティティを育てます。

戦略2
「即戦力人材」の育成と輩出

高度な専門知識や実践での学びと経験を取得し、大学から社会へ羽ばたく優秀な人材を育て送り出します。

戦略3
地域共生社会を支援する実践的な教育・研究

「県民大学」として教育研究の成果を還元することで、「人や地域とのつながり」による社会課題解決を目指した取組みを行います。

 


3つの戦略を4つの分野で進めていきます

教育

1. 関連する専門的知識の獲得にとどまらない、実地で役立てる実践的な教育の提供
2.「物事の裏側まで考える力」の養成(表面的な情報や事実の把握にとどまらない根本的な原因の同定・解決策など)
3. 社会の一線で活躍するロールモデルの提示(医療・保健・福祉・教育分野など)
4. 進むべき道を追求する学生のチャレンジを全面的に支援
5. グローバル化時代のキャリア形成に対応できる知識・能力・経験の獲得を支援(留学の奨励、留学生との交流経験の拡大)
6. 学びの深化、キャリア形成に役立つ最新の IT・デジタル技術・生成 AI の 活用
7. 大学院で学ぶメリットを明確に提示(博士前期・後期課程での研究課題を適正に指導)

研究

1. 国際化・グローバル化時代に通用する研究成果の発信
2. 研究に係る公正なガバナンスを確立(研究倫理遵守・研究不正防止の取組)
3. 研究成果の社会実装、検証、評価を推進(教員の研究力を地域にアピール)
4. 高知型「地域共生社会」の取組みと高知県民の健康・幸福感を科学的に検証・評価(高知県・市町村と連携した研究活動を強化)

社会貢献

1. 地域の医療・保健・福祉・教育的課題・ニーズの観点から教育・実習内容を検証(受益者(学生)、第三者による検証・評価)
2. 研究成果の社会実装、検証、評価を推進(教職員の具体的な社会貢献を地域にアピール)
3. 県・市町村・各種団体・県民とのネットワークの深化(地域共生推進士の活動拠点の開拓)
4. 高知県民の健康情報 DX 構築(有能な専門職者の輩出とネットワーク構築、人材定着を通じた事業化(Innovative Creation:IC))

大学運営

1. 教職員間の負担軽減、キャリア形成を促す業務分担への取組(互いの本来業務の尊重)
2. 教育・研究・事務業務での資料のペーパーレス化(5年以内)
3. 働き方改革の実践(風通しの良い組織風土、適切な勤務時間、日常業務を通じたキャリア形成)
4. 意思決定を行うスキーム・組織体制の整理統合
5. ガバナンス体系、ハラスメント防止、学校安全衛生・労働安全衛生対策の確立・徹底
6. IT・デジタル技術、生成 AI の活用
7. 各種委員会の統廃合、従来業務の整理統合(必要で求められる仕事の焦点化)
8. 教職員の人事評価制度の再検討及び適正な人事考課への反映

 

UoK Vision 2033

 

UoK Vision 2033 -2