ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 大学院看護学研究科共同災害看護学専攻(DNGL) > 【レポート】令和元年度台風19号における活動

本文

【レポート】令和元年度台風19号における活動

ページID:0017209 更新日:2019年10月11日更新 印刷ページ表示

 2019年10月11日~17日にかけて、NPO法人ピースウィンズ・ジャパンのレスキュー隊員(看護師)として長野県内で活動しました。

 主な活動内容は、河川の決壊によって浸水し、ライフラインを喪失した病院・介護施設の患者さんの転院搬送支援や指定避難所における巡回診療、物資支援などを実施しました。

 転院搬送支援では、長野県内のDMATと協力しながら患者さんの転院先の調整、搬送準備ができた患者さんを搬送ができる車両に振り分け、救急車等に同乗し患者さんの転院搬送を行いました。
 通常であれば使用できる道路も、河川の氾濫により土砂等の堆積や浸水したままになっているため使用できず、細い道を迂回しながら大渋滞の道を移動するため、一軒の搬送時間が平時の2倍以上かかるような状況の中で転院搬送を行いました。患者さんに付き添い、搬送している途中には急な転院により状況が理解できない患者さんが不安で涙を流す場面もありましたが、今回の台風による被害の状況と転院が必要な理由を説明しながら安全に転院搬送を実施しました。

 巡回診療では、発災当日の夜に避難所内のテレビで我が家の被害状況を初めて知った住民や、防災ヘリコプターなどで救助された住民もおり、まだ状況をきちんと理解できない中で避難生活を送っている様子でした。避難した住民の中には高血圧や糖尿病などの薬やお薬手帳なども流されてしまった方もおり、医師の診察を受け最低限の処方をし、きちんと内服が継続できるように説明を行いました。

 今回の活動では、河川の決壊による大規模な浸水によって浸水地域一帯が泥をかぶっているような状況で衛生状態の悪化等も懸念され、同じ台風災害であっても1か月前に発生した台風15号による被害とは全く状況が異なり、支援の在り方も異なってくることが理解できました。

(DNGL 3期生 佐々木 康介)

19号-1 19号-2

19号-3 19号-4