本文
平成29年度、健康長寿センターの高知県受託事業の1つである、退院支援事業が本格始動しました。今年度は、回復期病床を対象として県下2箇所の病院の退院支援の仕組みづくりのサポートを行います。
具体的には(1)研修事業(管理者研修、看護職研修、多職種研修、コーディネーター研修)(2)相談支援事業に分かれており、7月27日(木曜日)に研修事業の先陣を切り、管理者研修が開催されました。
猛暑の中、高知県下の80名を越える管理職の方々が参加されました。医療機関からは、高度急性期、回復期、地域包括ケア、ケアミックス、療養病棟と様々な機能を持つ病院からの参加があり、地域からは、福祉保健所、地域包括支援センター、社会福祉協議会などからの参加がありました。
開会に先だち、医療政策課の松岡課長補佐、事業責任者である森下安子教授の挨拶がありました。午前の部は講義形式で3テーマ。1、退院支援事業と高知県の現状及び施策について(医療政策課 濱田文晴チーフ)2、退院支援の仕組みつくり(社会福祉学部 井上健朗講師)3、退院支援における管理者の役割について(健康長寿センター特別研究員 久保田聰美)を行いました。
午後からは「退院支援の質を上げるために~ワールドカフェで対話、発見、共有しよう~」のテーマで、11グループに分かれてワークショップを行いました。看護学部 内川洋子准教授の司会進行で行われ、機能の異なる病院の管理職、行政職、退院後の生活を支援する地域包括支援センターのケアマネージャーや福祉保健所職員が一丸となり「退院支援の質を上げるための戦略」を検討しました。退院支援の課題を共有した上でそれぞれの専門性を活かした課題解決策が出されました。
最後は、各グループで明日から実践できるアクションプランを決定し、グループメンバーに宣言をして終了しました。ワークショップ終了後も、意見交換や名刺交換が活発に行われ、退院支援事業促進の第一歩となりました。
<参加者からの感想※抜粋>
・自院の問題や理想に向けての方法を考えることができた。他院の取り組みをヒントに、当院でもいくつか実行していきたい。退院後に家族、ケアマネさんにアンケートを実施し、ケアの振り返りをしたいと思う。
・退院支援ということがよく理解できた。グループワークでは、課題の明確化ができ、今後具体的な自己の行動が分かり、実行できると思った。
・情報共有と、早期又は入院時のゴール設定の必要性は重要だと確認できた。伝えていきたいと思う。
・病院と在宅では、みる視点が違うということに気づいて、ハッとした。在宅の視点で考えることが大切だと思った。
・ワークショップで在宅支援に関する課題を共有することができた。様々な方策は参考になった。退院支援について、共通認識する必要性を学んだ。
講義1:退院支援事業と高知県の現状及び施策について(医療政策課 濱田文晴チーフ) |
講義2:退院支援の仕組みつくり (社会福祉学部 井上健朗講師) |
講義3:退院支援における管理者の役割について (健康長寿センター特別研究員 久保田聰美) |
ワークショップ「退院支援の質を上げるために~ワールドカフェで対話、発見、共有しよう~」 (看護学部 内川洋子准教授) |
ワークショップの様子 |
田野病院と大井田病院のみなさん |