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第3回コーディネート能力修得研修(最終回)を1月25日(金)高知市会場・29日(火)四万十市会場にて開催いたしました。本研修は、今後、地域・病院・多職種協働型の退院支援推進におけるリーダーとしての活躍を期待され施設推薦を受けた皆さん(両会場あわせ50名)が目標(※1)に向けて全3回の研修プログラムを履修するものです。
今回も、本研修の主担当である久保田聰美特任教授を講師に、多職種協働研修で行った公開模擬カンファレンスを教材DVDとして使用しながら、コーディネーターに必要なスキル~リアルカンファレンスを通して実践してみよう~と題して研修を行いました。特にファシリテーションに重点を置き、講義と演習を繰り返し行い現場でのカンファレンスにおいて多様な価値観を尊重しつつ、どう合意形成を行うか、一番大切な患者・家族の意思は置き去りにされていないかグループワークで振り返りました。また、研修には行政や福祉保健所からの参加や見学依頼もあり地域からの関心の高さも感じられました。
研修後には、事業責任者の森下安子教授からの総評と、修了証書の授与を行いました。
今年度の退院支援事業では、管理者研修、看護管理者研修、多職種協働研修、そしてコーディネート能力修得研修研の修事業を行いました。この度の第3回コーディネート能力修得研修で、すべての研修が終了致しました。ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。
※1≪コーディネーター能力習得研修の目標≫
①病院と地域では退院支援に対する考え方にズレが生じやすいことを理解できる
②それぞれの専門職においても、個々の教育課程や専門性の違いから価値観の違いが生じる場合がある事を理解した上で、
チームの構築やチームアプローチの必要性を理解できる
③経験年数や力量により「退院支援の質」に大きな差が生まれないように退院支援の仕組みを可視化し、地域全体で共有する
大切さを理解できる
④入院直後から、地域とつながり、退院後の生活を見据えた支援方法を一緒に検討する必要性を理解できる
研修後のアンケートより(抜粋)
:みっちりとグループワークができて、色々な価値観や意見が聞けてとても有意義でした。なんとなく行っていたフ
ァシリテーターの役割の重要さを痛感しました。自院で退院支援コーディネーターとして務まるのか、まだ不安は
ありますが、学びを糧にします。
:ファシリテーターの役割を実感、実践することができた。ファシリテーターや司会への苦手意識があったが、今日
の研修で体験でき、まだまだ不十分だが、こんな風にやっていったら良いんだなと、体得感覚をつかむことができ
た。会議の促進者として、最後にまとめて合意形成を図りつつ潜在的なニーズを見逃さないよう意識しながら今後
も実践していきたい。
:ゆっくり考えれば出てくる案や意見も、ファシリテーターとしてその場の流れに応じて瞬時に判断して適切な言葉
で提案するという事の難しさをつくづく感じた。自分に欠けるところである為、今後鍛えていきたい。価値観が異
なる相手に対して対話方法も、参考となる手法や考え方を学ぶことが出来たので実践していきたい。
:自分はコンフリクト(対立、競合、衝突など)を避けてしまう傾向があり、攻撃的な意見を言われたり、意見対立
の場面を見ても中に入ろうとはしませんでした。しかしコンフリクトにより良い意見が出たり、違った方向から見
ることが出来る可能性もあり、特に意見も出ず、状況報告のみのカンファレンスよりも充実した意味のある時間
になるということが分かりました。そして、大切なのはコンフリクトを予測すること、その時の対応方法を考えて
おくことが重要だと理解できたので事前準備をしてカンファレンスに臨みたいと思います。
会場全体の様子 |
アサーション(自分も相手も尊重する自己主張) |
互いのファシリテーションについて振り返る |
研修総括 事業責任者 森下安子教授 |
修了証書の授与式 |
集合写真 |
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提出課題「自施設の退院支援可視化シート」 グループでベストシートを検討中 |
グループワーク 現場でコンフリクトが起こった時の具体的対応を考える |
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修了証書の授与式 |
集合写真 |
平成30年度退院支援事業について
http://www.u-kochi.ac.jp/site/wlc/taiin1807.html
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高知県立大学総務企画部企画連携課 由比・岡林
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