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この研修は、高知医療センターとの包括的連携に基づく事業の1つとして、毎年開催しており、「SPとは何か」「SPに何ができるか」について両機関の職員、研修医、学生に理解を深めてもらうために実施しています。今年は6月7日(土曜日)の午後(1時~5時)に本学で開催され、両機関から32名が参加しました。
前半は軽いアイスブレーキングゲームの後、響き合いネットワーク・岡山SP研究会の前田純子さんをファシリテータとして研修を進めました。前田純子さんは「事実と感情を分ける」ことを強調されていました。グループワークでは、参加者3人一組になり、1人は「カツラ」を買いたくて、品名、形などを言わずにどうしてもそれが欲しいと店員に伝える客役を演じ、もう一人はお客の要望を上手に聞きだし満足のいくものをお薦めする店員役を演ずるなど、一見SPとは関係がないように見える研修を行いました。しかし、相手の気持ちになること、言い出しにくいことを聞き出すこと、気持ちを伝えるにはどうすればよいか…といったSPに必要な技術に気付くことが出来ました。
後半では、響き合いネットワーク・岡山SP研究会のSPさん4人が4つのグループをローテーションする形式で、参加者がSPを模擬体験する研修でした。各グループの中で1人が病院職員役に、1人が観察者役になり、後の参加者はSPと病院職員役との対話を周りから見学しました。いろいろな「悩み」を抱えたSPに対して病院職員役の参加者は自分の職種として話を聞き、相談を受けるものでした。SPさんの個々の「悩み」については取り上げませんが、どのSPさんも真に迫った演技をされて、参加者が戸惑ったり、口ごもったりすることもしばしばでした。研修医の一人は、「病気と既に診断された患者さんに病気の予後や治療方法について説明することには慣れているが、初対面のSPに名前を尋ねたところ、名前を言わなければなりませんかと反応されて困った。」と述べていました。本学の学生は7人参加しており、これから医療や福祉の場で働く学生としても意義深い体験になったと思います。
岡山SP研究会 代表 前田純子氏 SPとは?なにか | 買い物客役の参加者(右)と 店員役の参加者(左)観察役(中央) |
岡山SP研究会のSPさん(右端) 真に迫る演技で、 応対役の参加者は心を動かされます | フィードバックの時間には、観察役、SPなど |