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共創看護学領域研究コースは、専門領域を超えて、看護とは何かという問いを研究的な視点で探求していきます。学際的・国際的につながり、協働しながら、看護の本質を、学際的な理論や概念、研究方法などを用い探求することができるようになることを目指します。研究の成果を実践や理論に戻してくために、広く国内外へ研究成果を発信していく能力を修得します。
共創看護学研究コースには、2つのスペシャリティがあります。ひとつは、バイオメトリクスの手法を用いた研究を行い看護の臨床におけるエビデンスの創設を目指す、看護生体測定学 Nursing Biometricsです。そして、もうひとつは、概念・立言を開発し、看護理論の構築を試みようとする理論看護学 Theoretical Basis for Nursingです。
共創看護学領域研究コースでは、2つのスペシャリティから選択し学ぶことが可能です。「専門看護師コースに比べて、大学院を修了した後の自分の働き方のイメージがもちにくい」とよく言われますが、臨床でのエビデンスの創設や理論構築を目指し、臨床からエビデンスや理論を発信していきたいと考えられている方、臨床での研究の活性化をサポートする立場になる方、または、研究者を目指されている方には、大変学びの多いコースになるのではないかと考えております。
高知県立大学大学院看護学研究科博士前期課程
共創看護学 教授 畦地 博子
〒781-8515 高知県高知市池2751-1
Tel:088-847-8717
e-mail:azechi@cc.u-kochi.ac.jp
「曖昧な看護にエビデンスを」という言葉に興味を抱き、共創看護学領域研究コースに進学しました。学際的研究方法論という授業では、哲学や心理学、文化人類学について学び、それらの学問と看護学とのつながりを考える機会になりました。この授業を通して、今までは持ち合わせていなかった、看護学を外からみるという新たな視点が得られたように思います。また、私の選択しているコースではバイオメトリクス看護学演習という科目があり、DNAの抽出や遺伝子組み換えの実験を実際に行ったり、大学病院の研究室へ実習に行き、医学実験について学んだりしました。共創看護学領域を選択しなければこれらの貴重な経験はできなかったと思うと、大学院へ進学し良かったと思っています。看護とは何か、その本質を探究したいと思うのであれば、専門領域に縛られることのない共創看護学領域研究コースへの進学をおすすめします。